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【47】民泊で実際に利益を上げている人はいる?

資産デザイン研究所代表の内藤忍氏が、資産形成にまつわる悩みや質問に答える、本シリーズ。今回テーマは「民泊」です。インバウンドの増加に伴い、これで稼ぐ不動産投資家が増えているようですが、実際のところ、どうなのでしょうか。

民泊で実際に利益を上げている人はいる?

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Q(質問者):ワンルームマンションを使って「Airbnb(エアビーアンドビー)」で収益を上げる方法がネットで紹介されていました。実際に利益をあげている人はいるのでしょうか。

A(内藤氏):Airbnbとは、自分の部屋をホテルのように旅行者や出張者に貸し出す仕組みで、日本語では「民泊」と呼んでいます。Web上で部屋を探して、ホテルより格安で快適に過ごせることから世界的に広がっているサービスです。日本でもインバウンドが増えているから、余った部屋を貸したり、所有物件を民泊向けに活用する不動産投資もいまでは珍しくありません。

民泊は国によっては違法なサービスであり、日本においてもかつては合法でなく、黙認されていました。そんな中、東京都大田区などは民泊に関する法整備にいち早く取り組みはじめました。国も重い腰を上げ、2018年6月には「民泊新法」が施行され、グレーな状態だった民泊は合法的なサービスとして確立することに。これにより、事業者は事前の登録・届け出をするなど法を順守することで、民泊を行えるようになりました。

一方、質問にあったよう、ワンルームマンションを通常の賃貸ではなく、Airbnbなどに登録することで、利回りアップという方法がネット上で紹介されています。

例えば、賃料10万円の部屋を、1泊1万円で貸せれば、30日満室なら30万円、半分の15日でも15万円の収入になります。手数料やメンテナンスにコストがかかりますが、魅力的な投資方法と感じる人も多いようです。なかには、自分が10万円で物件を借りて、それを又貸しする強者もいたと聞いています。

しかし、日本国内でこのAirbnbを始めるのは慎重に考えてからにした方が良いでしょう。その理由は3つあります。

ひとつは、市場が既に過熱して供給過剰になっている可能性が高いからです。特にワンルームのような物件は同じようなことを考えて参入している人が多く、部屋がなかなか埋まらないケースが増えているのです。はじめたものの借り手が見つからず、撤退する人も珍しくありません。

内藤忍

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