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【20】海外不動産を完成前に転売する「フリッピング」とは?

資産デザイン研究所代表の内藤忍氏が、資産形成にまつわる悩みや質問に答える、本シリーズ。今回は「海外不動産投資」から「フリッピング」をテーマに話を進めましょう。ーーー

海外不動産を完成前に転売する「フリッピング」とは?

Q(質問者):海外不動産のプレビルド物件を割引で購入して、完成前に転売する「フリッピング」を勧められました。少額で資金を入れて短期で利益が得られる投資と聞きましたが、内藤さんはどのように思われますか?

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A(内藤氏):「プレビルド」と呼ばれる建物が完成する前の物件は、デベロッパーが資金繰りを良くするために早期の資金回収を目指し、割引で販売されるケースがほとんどです。日本の不動産ではあまり見られませんが、海外不動産では一般化しつつあるスキームといえるでしょう。

そのような物件を格安で購入し、物件価格の一部だけを支払ってから短期間保有し、その後高値で転売することができれば、少ない元本で大きなリターンが短期で得られます。

例えば、1000万円の物件を購入し、当初100万円だけ支払って、その後1100万円に値上りしたところで転売すれば、100万円が200万円になるというわけです(売買手数料や税金は除く)。

確かに、プレビルド物件は割引で販売されることが多く、時間と共に値上りしていく傾向があり、このような投資を推奨している専門家もいると聞きます。

しかし、私はフリッピングには大きなリスクがあると思っています。一番のリスクは流動性です。フリッピングで利益をあげるには、購入した価格よりも高い価格で買ってくれる投資家がいることが前提になります。

内藤忍

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