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The Style Concierge

恋愛とビジネスは似ているという話は本当か?

エンリッチkaya2002

ビジネスと恋愛は似ているとよく言われる。ビジネスで成功しやすい人は恋愛でも成功しやすいという話だが、これは本当なのだろうか。

女性の方が恋人がいる人の割合が高い理由

リクルートマーケティングパートナーズが行った恋愛と結婚に関する調査は、なかなか興味深いというか、ある意味では身も蓋もない結果となっている。

20代から40代の未婚男女のうち、恋人がいると回答した人は、男性が26.9%、女性が38.9%だった。社会全体では、男性と女性はほぼ同じ比率になるはずだが、なぜ女性の方が恋人がいる割合が高いのだろうか。実は、未婚の男女に限ると男性の方が4割も多く、これが男女で差が付く原因となっている。

日本は一夫一婦制なので、未婚率に大きく差が付くはずはないのだが、これには例外がある。一度、離婚した人が初婚の相手と再婚した場合には、未婚率に違いが生じる可能性がある。再婚したカップルの統計を見ると、男性が再婚で女性が初婚というケースの方が、男性が初婚で女性が再婚というケースよりも多い。

未婚女性の一部は、初婚の男性ではなく、離婚した男性と再婚してしまうので、未婚率が低くなる。結婚する前には、一定の交際期間が存在するケースがほとんどなので、未婚の男女に限ると、恋人がいる割合は女性の方が高くなってしまうのだ。

つまり、一度、結婚した男性は何度も結婚することができ、一度も結婚していない男性はなかなか結婚できないという状況になる。恋愛強者の男性は、何人もの女性と付き合ったり、結婚することができるので、事実上の一夫多妻制だと揶揄する声もあるが、そうした指摘もあながちうそではない。

同調査では、同性を含めた交友関係についても探っている。現在、恋人がいると回答した人は、いないと回答した人と比べて、同性の友人数が1.6倍、異性の友人数が1.8倍、ネット上での友人数が1.9倍に達している。恋人がいる人は、いない人と比較して、同性、異性問わず、他人との接点が多いということが分かる。

ちなみに、恋人がいる人は、いない人と比較して、ここ1年で接点を持った異性の数も2倍になっているが、これも当然の結果だろう。

乱暴に言ってしまうと、モテる人はチャンスが増えてさらに有利になり、モテない人は不利になる一方ということなのだが、これはお金の法則ともよく似ている。お金持ちはお金を稼ぐチャンスに恵まれてますますお金持ちになり、そうではない人には、チャンスもなかなかやってこない。営業成績がよい人はますます成績が上がり、低い人は、下がる一方ということだが、なぜこのようなことが起こってしまうのだろうか。

加谷珪一

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