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仮想通貨の世界 3/4

資産デザイン研究所代表の内藤忍氏が、各界のプロフェッショナルをお招きして、資産運用にまつわる旬のトピックを取り上げる、本連載。今回は株式会社bitFlyerの加納裕三代表取締役がゲストで、ビットコインをテーマに対談を行っている。(1/4回から読む)ーーー

仮想通貨だからこその
メリットが際立つ

内藤 国や企業が関与しないことで、どのようなメリットがあるのでしょうか。

加納 利用者は日本円を銀行に振り込み、我々のような取引所を通じて、ビットコインに両替を行います。買ったコインは、当社であれば自社サーバに保存されたうえで、ウォレットと呼ばれるアプリに転送される仕組みです。アプリは取引所を提供している各社から出ていて、他社間でもビットコインのやり取りはできます。

そこで、ビットコインを使うメリットですが、ひとつは、個人間で直接送金ができること。一般的な通貨で送金を行う際は銀行などを仲介する必要がありますが、ビットコインの場合は、直接会って財布からお金を出して支払うかのように、直接相手にお金を支払うことができるのです。例えば、海外留学をしているお子さんに仕送りをするにも、円であれば銀行を通さないといけませんが、ビットコインは不要。直接送ることができ、かつ数時間で着金します。

また、仲介する組織がありませんから、基本的には手数料が無料か格安です。これは個人間の少額な支払いにおいては非常に有利で、中小企業の輸出入業ではビットコインで支払った方が圧倒的にコストダウンにつながります。

店舗においても、クレジットカード払いだとお店は2~8%の手数料を負担することになりますが、当社の決済サービスであれば、手数料負担はトータルで1%と、店舗側の負担が大きく軽減されます。導入する際もタブレットなどの端末にアプリをダウンロードするだけ。例えば、買い物代金が1000円だとすれば、その金額を入力すると、その時のビットコインでのレートが表示され、消費者側も自身のスマホにウォレットアプリがある状態で二次元バーコードを表示、これを店舗側が読み取れば決済は終わります。この時のレートは固定で当社が保証したうえで、お店に1000円を支払うとう流れです。

内藤忍

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