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不動産小口化商品 3/4

資産デザイン研究所代表の内藤忍氏が、各界のプロフェッショナルをお招きして、資産運用にまつわる旬のトピックを取り上げる、本連載。3月は、「不動産小口化商品」をトピックに、株式会社インテリックスの俊成誠司氏と対談を行っている。同社が手がける「アセットシェアリング」の特長とメリットとは?(1/4から読む
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エンリッチ 内藤忍 201703−3

相続3大対策として
大きなメリットを見いだせる

内藤 「アセットシェアリング」のスキームについてお教えください。

俊成 当初、実物不動産の所有者は弊社ですが、投資家は対象不動産を共有持ち分としていったん取得。次に、その持ち分を共同事業を行う任意組合に現物出資します。任意組合の理事長はインテリックスが務め、建物の管理はグループ会社のインテリックスプロパティが担当。入居者やテナントから得た賃料は同社を通じて任意組合に入り、それを不動産特定共同事業法の許可業者である我々が分配、管理、運用、売却をするという流れです。なお、任意組合から投資家へは出資した口数に応じて収益を還元しますが、不動産所得として区分され、対象不動産の建物部分の減価償却費は、通常の不動産と同様、経費計上することができます。

エンリッチ 内藤忍 201703−3図

内藤 REITは金融商品なので節税効果はありません。ところが「アセットシェアリング」は小口化されているものの実物不動産を持つことと変わりませんから、減価償却が取れるので所得税の節税メリットがあり、相続税評価も路線価で出るので相続税の圧縮効果も期待できるということですね。物件の目利きもインテリックスが行い、管理もしてくれるので、投資家に高いスキルやノウハウは求められません。金融商品とは違いますが近い特性があり、かつ不動産のメリットは享受できる、良いとこどりの商品です。ちなみに、売却タイミングはどう判断しますか?

俊成 物件によって異なりますが、アセットシェアリング原宿や横濱元町の契約期間は30年間です。その間で不動産市況は上下しますが、市況の良いタイミングに売却を提案し、投資家の過半数から反対がない場合は売り、売却金額を共有持分に応じてお戻しして、組合は解散します。

内藤 不動産投資の入り口から出口までプロに任せるので、一切手がかかりませんね。

俊成 弊社は理事長として報告書を提出しますから、それを見ていただきながら共に事業を推進していくというのが、実際のところです。ですが、投資家には出資以外に大きな負担や手間ひまはかからず、運用管理は弊社が行います。出資に関しては繰り返しになりますが、1口100万円、5口からの小口投資ですから、敷居が低いというのも魅力として受け取っていただければ。10億円の物件をひとりで買うのは難しいですが、小口であれば手に入りやすく、小さい物件はコストをかけると費用対効果を見込めない半面、大規模物件はお金をかけてリノベーションをすると価値が上がり、入居者募集や収益面でも有利に働きます。

内藤忍

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