ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

不動産小口化商品 3/4

内藤 まとめるなら、良質な実物不動産を小口で持つことができ、賃貸管理や数年ごとの修繕などもすべて建物管理会社・運営会社に一任するので手間がかからない。空室リスクや滞納リスク、設備の故障による出費発生などの負担は共同所有なので軽減できると。かつ、資産運用だけではなく、贈与・相続用資産としても活用できるわけですね。

俊成 相続対策を意識して出資される方は目立ちます。これまでの物件も、オーナーの半分以上が60代以上でした。「アセットシェアリング」は小口でわけることが可能なので、例えば30口お持ちなら、3人のお子さんに10口ずつ平等に相続・贈与ができますし、現金ではなく不動産にしておくことで、相続財産の圧縮効果も得られます。あるいは、相続税の納税資金を確保するために、アセットシェアリングを必要な分だけ分割して売却することにより資金化することも可能です。

途中譲渡をする際は、弊社へ事前申請いただけますと、投資家ご自身で買主を見つけていただき相対価格で取引ができます。また、インテリックスによる斡旋も受け付けていて、その場合は、同一組合や他組合から買主を探したり、既存名簿客、一般客への紹介も行い、収益還元法や取引事例比較法により算出した推奨価格を提示し、一番高い価格を付けていただいた方にお売りします。相続などで急に資金が必要な場合は、弊社による買い取りも行います。いずれにしても、「遺産分割対策」「節税対策(相続税対策)」「納税資金対策」という、相続3大対策として効くのが「アセットシェアリング」です。

内藤 複数の口にわけられるというのは良いですね。仮に相続時にマンションを2人の兄弟が2分の1ずつ共有した場合、長男が売りたくても次男が反対すれば売却できませんが、「アセットシェアリング」を10口ずつ相続すれば、長男は売却して現金化、次男は持ち続けるといった、柔軟な選択ができるようになります。複数の物件を相続するとしても、残された親族間で「私はこの物件が欲しい」といったもめ事もありません。「争続」を避けられるという点でも魅力的な商品だと思います。

ーーーメリットの際立つ「アセットシェアリング。次回、3月最後のエントリーでは事例に迫りつつ、対談を締めくくろう。


俊成誠司(としなり・せいじ)

株式会社インテリックス 執行役員/ソリューション事業部長
1979年生まれ。米国ピッツバーグ大学経済学部卒業後、証券会社にて上場企業やJ-REITの資金調達業務に従事。その後、東京証券取引所の新部署設置に伴い参画。海外投資家へのマーケティングや新商品開発を行う。今後の個人の資産形成における不動産活用の重要性を強く思い、リノベーションにより価値を上げ良質なストックを供給し続けるインテリックスへ2010年入社。2013年同社財務部長を経て2015年より現職。

内藤 忍 (ないとう しのぶ)

株式会社資産デザイン研究所代表取締役社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、金融機関勤務を経て1999年にマネックス証券の創業に参画。同社は、東証一部上場企業となる。その後、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役などを経て、現職。著作は40冊以上。2015年には銀座に「SHINOBY`S BAR 銀座」をオープン。無料のメールマガジン「資産デザイン研究所メール」は購読者が約47,000人という人気

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内藤忍

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