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不動産小口化商品 4/4

資産デザイン研究所代表の内藤忍氏が、各界のプロフェッショナルをお招きして、資産運用にまつわる旬のトピックを取り上げる、本連載。今回は、株式会社インテリックスの俊成誠司氏とともに、不動産小口化商品の「アセットシェアリング」について対談を行っている。(1/4から読む)ーーー

エンリッチ 内藤忍 201703−4 ゲスト

まったく手間をかけずに
純利回り3.3%を実現

内藤 「アセットシェアリング」ではこれまで、原宿と元町で物件を扱っているとお聞きしました。どういった内容ですか?

俊成 「ソーシャルアパートメント原宿」は8億円の物件で、800口にわけて販売しました。最低5口からの出資ですが、最大口数は全体の4分の1まで。なかには200口買われたオーナーもいます。元町も同じで、購入制限を設けることで議決権の偏りを抑えたいというのが理由です。

ソーシャルアパートメント原宿
ソーシャルアパートメント原宿

なお、原宿の物件は、各部屋に洗面所やトイレ、シャワーといった水周りの設備を完備しつつ、半地下にコミュニティスペースを取り、ここで入居者が一緒に食事をするなど、コミュニケーションが図れるようにしています。シェアハウスだと共同のバスやトイレをイメージしますが、原宿に住みそれなりの収入がある方にはマッチしないということで、こういった作りにしました。

エンリッチ 内藤忍 201703−4−2

女性だと化粧を落として廊下に出るのに拒否感もあるでしょう。結果、この物件の入居者は半数以上が女性で、外国人も3割います。

内藤 立地の良さに頼るだけではなく、企画にも力を入れたのですね。

俊成 日本では人口減が進み、これからは単にハコを作るだけではなく、その立地に合っ企画をしたり、時代に沿ったリノベーションを施すなど、付加価値の要素がないと、いくら好立地でも住まいとして選んでもらえません。そういった点にもこだわりました。

一方、元町は元町ショッピングストリートの中心にある10億5000万円の商業物件で、1050口にわけて販売し、テナント賃料から収益を還元します。

内藤 これら物件のリターンはいかがでしょうか。

俊成 原宿は表面利回り(売買代金に対する賃料利回り)4.5%、投資コストに対する分配金利回り(純利回り)3.3%、元町は表面利回り5.2%、分配金利回りで3.6%になる予定です。ともに、7月及び2月の年2回に収益を分配します。

内藤 ワンルームマンションよりは諸経費を引いた利回りはやや低いといったところですね。とはいえ、小口で買えて、管理は不要、そういった点でメリットを見いだせます。原宿は完売、元町も販売以上の申し込みがあるということで、注目度の高さが伺えます。

内藤忍

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