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The Style Concierge

再起動するオークランド

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この連載の4回目、5回目でオークランドについて紹介しましたが(4回を読む)、この1年で3回オークランドを訪れ、その変化について色々と感じるところがあったので、今回と次回に渡って紹介します。

市中心部のほとんどが工事中

オークランドをはじめて訪問したのは昨年の2月で、その後にも昨年末と今年4月と合わせて3回にわたって訪問しましたが、訪れるたびに市中心部の工事の範囲が広がってきており驚きました。今年4月に訪れた時はオークランド最大の目抜き通りであるアルバート・ストリートをほぼ全面的に封鎖しての大工事が行われていました。

アルバート・ストリートだけでなく、これと交差するヴィクトリアストリートやウィンダムストリートといった主要道路も同じく全面的に封鎖されています。4月の滞在ではアルバート・ストリートに面したホテルに宿泊していましたが、ウーバーやタクシーの車も外出先からホテルに戻る際に迂回を繰り返さなければならず、とても不便でした。

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当然、観光客だけでなくオークランド市民にも多大な影響がある工事ですが、これはオークランドで初めてとなる地下鉄を作るためのモノです。私が普段生活しているシンガポールでも、最近ダウンタウン線という5本目の新しい地下鉄ができました。ちょうどそのタイミングでシンガポールを訪れていた都市計画が専門の大学教授と話していて印象的だったのが、世界を見ても先進国の主要都市で、新たに市中心部に地下鉄を作る余地があるところはほとんどないと言っていたことです。

確かに、ニューヨークやロンドン、パリ、香港、東京といった都市の中心部には地下鉄があらかた通っていて、地下鉄の新線を引くことは相当に困難になっています。シンガポールのポテンシャルの高さをあらためて認識させられた発言でしたが、オークランドはまさに市の中心部も中心部に、初めての地下鉄ができるというのはこの都市の成長ポテンシャルの高さを示しています。

この地下鉄はオークランドの象徴であるハーバーフロント地区から地下に潜り、目抜き通りであるアルバート・ストリートの下を通って南下しながら、市の中心部の地下を完全に縦断して、マウント・エデン駅で既設の鉄道と接続される計画です。

オークランドは2001年に人口が110万人だったところから、直近は150万人越えまでコンスタントに毎年数万人ずつ増えています。観光客も中国人を中心として年々増加していて、地下鉄ができるころにはさらに市の中心部を訪れる人は増えているでしょう。

中心部の多くの目抜き通りが工事の為に封鎖されていて、渋滞がひどく産みの苦しみを味わっているオークランドですが、2020年にこの地下鉄が開業した後にどのような街へと再起動するのか今から楽しみにしています。

岡村聡

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