ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

見えない敵と戦う

お金持ちになるためには、ある程度の闘争心が必要となる。ただ漫然と構えてるだけでは、お金の縁のある生活を送ることはできない。だが肝心なのは誰と戦うのかという問題である。これを間違ってしまうと、結果は正反対になってしまうので要注意だ。

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見える相手との競争は分かりやすい

結論を先に言ってしまうと、お金持ちは常に「見えない相手」と戦っている。一方、お金が稼げない人は、常に目の前に存在する「見える相手」と戦っている。この違いが両者の人生を決定的に分けることになる。

目の前にいる相手との競争は分かりやすい。オレはアイツより仕事がデキる、オレの方が学歴が高い、オレの方が上司から評価されているなど、目の前にいるライバルとの競争に血道を上げる人は多いだろう。

もちろん、ライバルに対して闘争心を燃やして努力することは悪いことではない。だが、こうした考え方は時として、自身の飛躍にフタをすることがある。

自分よりも圧倒的に社会的地位の高い人物が目の前にいて、その人に闘争を挑むというケースはほとんどない。目の前にいるライバルは、会社の同僚や同級生など、基本的に自分と同じ階層に属する人たちである。

こうした相手との競争に勝つことは、その中で相対的に有利な結果を得ることができるが、想像もしていなかった成果を自分にもたらすことはほとんどない。同じような相手と同じような競争をしていては、状況を根本的に変えることは難しいのだ。

だが、大きな資産を手にする人は、何らかの形でゲームチェンジ的な行動を取っている。

既存の枠組みで勝負するのではなく、その枠組みを壊してしまうことで、圧倒的な成果を得るのだ。こうした成果を得るためには、100メートルを何秒で走るのかに血道を上げるのではなく、そもそも走る向きを逆にしてしまうといった大胆さが必要であり、こうした発想は、既存の枠組みに忠実だった人にからは、なかなか出てこないものである。

加谷珪一

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