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ベントレー フライングスパー 

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今年100周年を迎えたベントレーの目玉といえば、今回試乗した三代目のフライングスパーに他ならない。去る10月6日クルー本社工場で生産が開始され、徐々にデリバリーの準備が始まろうとしている。ヨーロッパでは来年早々、日本では春ごろから納車が行われる予定だ。一般的な販売車と違いベントレーはビスポークオーダーが多く、さらにハンドメイドな部分もかなりある。そのため、一気にドーンと作ることはできないのだ。まぁ、それがこのクルマの価値を高めているといえなくもないが。

新型フライングスパーのメディア向け国際試乗会は10月初旬に行われた。場所は地中海を臨むモナコ。オテル・ド・パリの前のカジノ広場を起点とする。

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それにしてもモナコにベントレーはよく似合う。カジノ広場には、フェラーリやロールスロイス、A M Gやクラシックカーも駐車されていたが、新型フライングスパーはその中でも映えていた。5台、6台と並ぶ姿は圧巻だ。それに旧い建物とのマッチングもバッチリ。最新モデルが500年前の建造物にうまい具合に溶け込む。L E Dマトリクスヘッドライトも“B”をもじったテールランプも最新のテクノロジーから作られるのに不思議だ。もしからした月日は流れても、そのクラスの中で共通するデザインのコアがあるのかも知れない。

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スタートしてしばらくは街中を走り、トンネルを抜けワインディングにたどり着く。そこからしばらくハンドリングを楽しみ、今度は高速道路で西に向かうというコース設定だ。

車線の狭い街中ではさすがに気を遣うサイズだが、ワインディングではひとまわり以上小さく感じられたのが印象的だった。

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というのも、リアステアの恩恵が強くタイトコナーでは小さい最小回転半径で向きを変えたるからだ。思いのほか少ない舵角で、コーナリングができるということ。街中ではそれをあまり感じなかったのは、まだ緊張していたからかも……。

九島辰也

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