ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

レクサス RX

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スポーティさを兼ね備えた
もうひとつの”レクサスの神髄”

昨今のレクサスはレーシーなイメージが強い。スーパーGTのGT500クラスを走る姿はそれを象徴する。ベース車両はRC F。もちろん、カーボンコンポジット製モノコックフレームにそのシルエットをかぶせたのが実態ではあるが、見た目の効果は大きい。『RC F vs GTR vs NSX 』の図式からも、レクサスがいまや日本を代表するレーシーなブランドであることは明らかと言える。

とはいえ、販売実績となると話は少々異なる。今回オレゴン州ポートランドで行われた新型レクサスRXの国際試乗会でそれは明らかになった。

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RXがレクサス全体の占める割合はなんと3割。現実にはSUV比率が思いのほか高いのだ。NXの販売も好調そのもの。昨年夏の日本での発売状況は印象的で、受注だけで9500台を数えた。月販目標700台というから恐れ入る。

さらに言えば、今年3月のアメリカ市場でレクサスはメルセデスを抜いて高級車販売第2位に躍り出た。このところ続いていた、BMW、メルセデス、レクサスといった順位を変えたのである。そしてそれに貢献したのがNX。コンパクトSUVがレクサスの販売台数をさらに加速させた。

さて、RXである。新型はフレームをキャリーオーバーし、その剛性を高めた。新型フレームの採用は次の世代まで持ち越されたようだ。ただ、

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そこにはマーケティング的な理由もある。RXのファンは根強く、RXからRXへ買い替えるというのだ。その面で、大きな変革は難しい課題となる。もちろん、いつかはしなくてはならないが、時期早々というのが今回の結論と言えるだろう。

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とはいえ、実際に走らせるとちゃんと世代を進化させているのはさすが。このところのレクサスは走りが“しゃん”としている。具体的にいうとハンドリングはクイックで軽快、ボディもそれにひとつのかたまりとして追従する。パワートレーン云々という前に、基本的なつくりこみが行われていると言えるだろう。そして最終的なセッティングもなかなかいい。

特にAI-AVSと呼ばれるダンパーの減衰圧を30段階に自動調整するシステムがすごい。路面状況や運転パターンにより制御されるものだが、この動きが絶妙だ。ワインディングではロールを抑えキャビンをフラットに維持し、高速クルージングでは硬すぎない快適な乗り味を提供してくれる。今回の試乗ではFスポーツにそれがついていたのでより明確にわかった。クルマの性格ともマッチしている。

九島辰也

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