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【5】NISA:毎年の非課税枠はすべて消化すべき?

資産デザイン研究所代表の内藤忍氏が、資産形成にまつわる悩みや質問に答える、新シリーズ。11月は4つのテーマが挙がりました。最初は投資の運用益や配当金が非課税扱いになる「NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)」について取り上げます。ーーー

NISA:毎年の非課税枠はすべて消化すべき?

Q(質問者): NISAの口座を作りましたが、まだほとんど使っていません。今年の120万円の非課税枠は、今年のうちに使った方が良いのでしょうか?

A(内藤氏):2014年から始まった「NISA(少額投資非課税制度)」とは、株や投資信託などの運用益や配当金を一定額で非課税にするという制度です。証券会社や銀行に専用のNISA口座を開けば利用できます。開始当初の年間非課税枠は100万円でしたが、いまは120万円まで拡大。すなわち、NISA口座で取引した120万円までの金融商品の利益は非課税扱い。通常の口座だと約20%が課税されますから、これは大きな違いです。

しかも、2018年からは投資信託の積立投資に特化した「つみたてNISA」も始まります。少しでも節税しながら資産形成したいのであれば、積極的に使いたいところです。

ところがNISAには、いくつか注意点があります。そのひとつが、年間の非課税枠について。ある年に120万円の枠の内、50万円しか使わなかったとします。70万円の余裕がまだあるわけですが、これを次の年に持ち越すことはできません。あくまでも年間の上限は120万円なのです。すると、質問者のように、「今年の枠は今年のうちに」と思ってしまうわけですが…私はムリに使う必要はないと考えています。

実際、年末が近づくと、金融機関がNISAの利用を活性化させるために、今年のうちに投資を行うキャンペーンを実施することもあるようです。買付期限を定め、NISAのその年の枠を使い切ることを後押ししていますが、気を付けたいのは、これは投資家の視点ではなく、手数料を稼ぎたい金融機関の論理で進められているということ。本来、投資とは税制のシステムによって投資判断を変えるべきでことではありません。むしろ、投資のリターンを最大化するという観点から判断されるべきものです。

内藤忍

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