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ポイント活用の多様化 2/3 

ポイ探の菊地崇仁氏が、エンリッチ読者のライフスタイルにマッチするクレジットカード、あるいはポイントサービスの付加価値を見出す本連載。今回は、災害時のポイントを使った義援金の動向を取り上げよう。(1/3から読む)———

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ポイントによる義援金受付に素早く対応
2月の福島県沖地震では各社が受付を開始

東日本大震災から10年が経ちましたが、その後も日本各地で地震被害が相次ぎ、復興半ばの地域もあります。そうしたなか、2月13日の夜に、福島県沖を震源としてマグニチュード7.3の地震が発生しました。宮城県と福島県では最大震度6強を記録して、大きな津波被害はなかったものの重軽傷者が確認され、停電も発生。多くの家庭では家具などが倒壊する被害が相次ぎました。

こうした被害に対して迅速に動いたのが、カード各社やポイント運営事業者です。ポイントによる義援金を受け付けていて、主な内容は以下の通りです。

・ダイナースクラブ
会員向けwebサイト「クラブ・オンライン」で受け付け。1000ポイントを500円として、1000ポイント単位で寄付できる。「JALダイナースカード」など一部対象外のカードもあり。寄付先は日本赤十字社。

・JRE POINT
JRE POINTサイトから、1ポイント=1円として1ポイントとして受け付け。寄付先は日本赤十字社。通常、JRE POINTでの日本赤十字へのポイント寄付は500ポイント単位だが、今回は1ポイント単位。

・楽天ポイント
「楽天クラッチ募金」で楽天ポイントによる義援金受付。1ポイント=1円、1ポイント単位。期間限定ポイントの利用も可能。ポイントがない場合も、楽天カードやVisa、Mastercardブランドの各種クレジットカードで100円単位で受け付け。日本赤十字社を通じて被災地の義援金として寄付される。

・ジャックス
ラブリィポイントがたまるクレジットカードが対象。ウェブサイトから申し込む。1000ポイント1000円として受け付け、1000ポイント単位で寄付できる。寄付先は日本赤十字社。

・Gポイント
1G=1円として募金を受け付け、日本赤十字社と義援金配分委員会を通じて、被災者の支援に使う。

ザっと挙げるだけでもこれだけあり、カード会社などがいかに災害支援に力を入れているかわかります。一部サービスでは1ポイント単位で受け付けているので、寄付しやすいのも特長です。失効間近のポイントが使いやすかったり、期間限定ポイントも使えるとなると、寄付に対するハードルは下がるでしょう。多くの事業者は通年でも日本赤十字社や日本ユニセフなどへの寄付を受け付けていますが、災害時に改めて実施することで、多くの人に周知することができます。こういった姿勢は東日本大震災を機に顕著になり、いまは体制が整ったのか対応も早くなりました。

じつのところ、企業にとってポイントはバランスシート上負債の扱いになるので、寄付などに使ってもらうことで、その比率を下げることにもなります。いずれにしても、ポイントという形ですが、日本人の間に寄付文化が根付くきっかけになっているでしょう。ますます浸透してほしいところです。

———日本で根付きはじめた、ポイントを使った寄付。さらなる浸透を願うばかりだ。次回、4月最後は証券会社におけるポイント活用の事例を紹介しよう。

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菊地 崇仁 (きくち たかひと)

株式会社ポイ探 代表取締役。大学卒業後、日本電信電話株式会社(現NTT東日本)入社。システム開発に携わる。2002年の同社を退社後、友人と共に起業。ポイント交換案内サービス・ポイ探の開発に携わり、2011年代表取締役に就任。現在All About、カカクコム、ECZine、日経トレンディネットへ記事を提供する他、テレビ・雑誌でも活躍中。著書に「新かんたんポイント&カード生活 (自由国民社)」、「できるAmazonスタート→活用 完全ガイド(インプレス)」他。

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