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新クレジットカード情報&2021年の総括 2/3

ポイ探の菊地崇仁氏が、エンリッチ読者のライフスタイルにマッチするクレジットカード、あるいはポイントサービスの付加価値を見出す本連載。今月はプラスチックカードを発行しないカードレスタイプのクレジットカードや、Amazon Mastercardのリニューアル情報をお届けする。(1/3から読む)−−− 

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プラスチックカードを発行しない
カードレスカードが登場

近年は官民を挙げてキャッシュレス化を推進したこともあり、利用シーンの増えてきたクレジットカードですが、それゆえにセキュリティや使い勝手の良さは気になるところ。そうした中、三井住友カードは今年2月にカード番号や有効期限、セキュリティコードといったカード情報を券面からなくしたナンバーレスカードの「三井住友カード(NL)」をリリースして話題になりました。カード表面にはカード会社名や国際ブランドとVisaのタッチ決済のロゴ、裏面にもカード会社名と会員名、発行年月が小さく記載されているだけ。肝心のカード情報はスマートフォンにインストールして使う専用アプリ「Vpassアプリ」で管理するという仕組みです。

ナンバーレスカードの場合、店舗などで支払い時にカードを出した際にカード情報を盗み見されることがないのが最大のメリットです。かつ、同カードはApple PayやGoogle Pay、Visaのタッチ決済(Mastercardの場合はMastercardコンタクトレス)などモバイル決済にも対応するので、加盟店ではカードを出す必要もありません。個人情報の保護という点で、非常に優れたカードだと思います。

そして今年10月、ナンバーレスのさらに先を行く、プラスチックカードを発行しないカードレスタイプの「三井住友カード(CL)」もリリースされました。カード情報はカードレスと同じくVpassアプリで管理し、店頭で買い物する時はApple PayやVisaのタッチ決済(Mastercardの場合はMastercardコンタクトレス)を使うことになります。これらに対応していない実店舗では使うことができませんが、現在はコンビニやスーパー、ドラッグストアなどを中心に加盟店は増えているので、それほど不便ではないと思います。ちなみに、現時点ではGoogle Payには対応しておらず、Androidユーザーはネットショッピングのみで利用することができます。また、大手コンビニ3社とマクドナルドで利用すると最大5%のポイント還元など、ナンバーレス・カードレス共通の特典も用意されていて、日常使いでもお得になりそうです。

一方、三井住友カードとAmazonは11月から、従来の「Amazon Mastercard(クラシック/ゴールド)のサービスをリニューアルし、Amazonプライムの非会員には「Amazon Mastercard」、Amazonプライム会員には「Amazon Prime Mastercard」を発行しています。

大きく変わったのは年会費で、旧クラシックは1375円(初年度無料、前年1回以上利用で次年度無料)、旧ゴールドは1万1000円だったのが、新カードは両方が永年無料です。Amazon Prime Mastercardでは、旧ゴールドカードに付帯していたプライム会員の付帯がなくなるため、別途登録が必要になります。

なお、Amazonで買い物をする際のAmazonポイントの還元率は、2枚の新カードだとAmazonプライム会員が2.0%、プライム非会員は1.5%と、これは旧クラシックカードと同じ水準。ところが、2.5%還元だった旧ゴールド会員は実質的に下がります(ゴールドカード利用者が引き続きAmazonプライムの利用を継続する場合は2.5%のまま)。

他方、クラシック、ゴールドの旧カードで1.0%だった一般加盟店の還元率は、2枚の新カードでは大手コンビニ3社では1.5%還元、それ以外が1.0還元と、コンビニでの利用がお得になりました。

旅行傷害保険については、旧クラシックはなし、旧ゴールド会員は最高5000万円の補償だったのが、新サービスでは最高2000万円の補償になり、旧ゴールドに付帯していた空港ラウンジサービスは新サービスではなくなります(旧ゴールド会員はともに2022年11月以降に適用)。総評すると、年会費が永年無料になった点は評価しますが、旧ゴールド会員にとってはプライム会員に別途登録が必要になったり、旅行傷害保険や空港ラウンジのサービスが縮小することとなりました。こういった特典の変更を考慮して、うまく使うのがよさそうです。

−−−続々と登場する新クレジットカードは、日常生活のあらゆるシーンで付加価値を発揮しそうだ。次回は2021年のカード事情を総括する。

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菊地 崇仁 (きくち たかひと)

株式会社ポイ探 代表取締役。大学卒業後、日本電信電話株式会社(現NTT東日本)入社。システム開発に携わる。2002年の同社を退社後、友人と共に起業。ポイント交換案内サービス・ポイ探の開発に携わり、2011年代表取締役に就任。現在All About、カカクコム、ECZine、日経トレンディネットへ記事を提供する他、テレビ・雑誌でも活躍中。著書に「新かんたんポイント&カード生活 (自由国民社)」、「できるAmazonスタート→活用 完全ガイド(インプレス)」他。

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