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住まいとクレジットカード・ポイントとの関係 2/3

メーター

ポイ探の菊地崇仁氏が、エンリッチ読者のライフスタイルにマッチするクレジットカード、あるいはポイントの付加価値を見出す本企画。6月第2回目からは、4月より始まった「電力自由化」について、菊地の考えを伺ってみた。

電力自由化は使いようによって、
生活に付加価値を生み出す

今年4月から始まった電力の自由化。これまで、一般家庭では「東京電力」や「中部電力」など、地域の電力会社としか契約できず、自由に選ぶことができませんでした、ところが4月からは、こういった地域独占が解放され、消費者は好きな電力会社から電気を買うことができるようになりました。これにより、「新電力(PPS)」と呼ばれる、新規プレイヤーが参入を果たし、独自の価格体系やサービスで顧客獲得に乗り出しています。

電力自由化の特徴は、これまで地域独占で電気を販売してきた大手電力会社、さらには新電力と、競合が増えることから、各社が消費者にとって、メリットの高いサービスを提供していることです。新電力の母体となる会社はガス、石油会社といったエネルギー系、携帯キャリアやネット会社など通信系、他にも鉄道会社や大手コンビニ、旅行会社、自治体など多岐に渡りますが、従来のサービスと組わせることで、付加価値を実感できるサービスに落とし込んでいます。ここでは、代表的なモノをいくつかピックアップしてみました。

■東京電力
首都圏を中心に展開する東京電力では、従来の料金プランに加え、新たなプランを用意。「電気の使用量が多い」「夜間に電気を使う」「オール電化を考えている」など、ライフスタイルに応じては、新プランに加入したほうが電気料金が下がるケースがあるようです。

また、新プランに加入すると、月々の電気料金の支払いに応じて、TポイントまたはPontaポイントが貯まります。さらに、提携するガス・エネルギー、生活サービス、ネットや音楽配信会社とセットで申し込むと、さらなる特典も。例えば、通信会社とセットにすると、プロバイダ料金が安くなるなど、割引プランを用意しています。

■東北電力
東北電力でも新電気料金プランを導入していますが、ユニークなのは、「よりそうeネット」という会員制のWEBサービスを始めることです。登録することで、WEBでの料金確認、引っ越し・プラン変更などの各種手続き、料金プランの診断、他ポイントに移行できる「よりそうeポイント」の付与といった特典が得られます。この「よりそうeポイント」は、クレジットカードで電気料金を支払うだけでも毎月25ポイントもらえるので、銀行口座の振り替えより断然お得。同時に、クレジットカードのポイントも獲得できます。

■中部電力
家庭向けウェブサービス「カエテネ」に登録すると、電気料金に応じて「カエテネポイント」が付与されます。貯まったポイントは、電気料金への充当、商品・ギフト券に交換、nanacoポイント、WAONポイント、dポイント、名古屋鉄道、静岡鉄道、名古屋市交通局など他ポイントにも移行できます。料金プランも豊富で、月額300円で家庭の水回りやカギ・ガラスのトラブルなどをサポートする「暮らしサポートセット」も用意。中部エリアだけではなく、一部関東地区でも申し込むことができます。

ーーー大手電力会社であっても、電力自由化に際しては、高付加価値のサービスを提供し始めているのが現状。新プランに加入するなど、一定の条件をクリアしないといけないケースもあるが、トータルで得するようなら検討してみてはいかがだろうか。

菊地宗仁_300

菊地 崇仁 (きくち たかひと)

株式会社ポイ探 代表取締役。大学卒業後、日本電信電話株式会社(現NTT東日本)入社。システム開発に携わる。2002年の同社を退社後、友人と共に起業。ポイント交換案内サービス・ポイ探の開発に携わり、2011年代表取締役に就任。現在All About、カカクコム、ECZine、日経トレンディネットへ記事を提供する他、テレビ・雑誌でも活躍中。著書に「新かんたんポイント&カード生活 (自由国民社)」、「できるAmazonスタート→活用 完全ガイド(インプレス)」他。

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