ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

インタビュー|加藤昌治
アイデアパーソンになる方法(後編)

ポジションごとでアイデアへのアプローチを変えること

加藤昌治氏 

同じ組織に属していてもポジションが異なれば求められるアイデアは異なります。またしてもスポーツになぞらえますが、ボクシングなら根本は同じ身体の動かし方でも、階級によってプレイの質は違ってきます。アイデアに対するアプローチも同じで、経営に近いポジションであれば、自分自身がアイデアパーソンであるのと同時に、部下から多くの選択肢を集めるためのスキル、さらにはそこから最適なアイデアを選抜するスキルも必要です。

あるいは外部に協力を求めるなど、リソースを他に頼るという考えもあるでしょう。例えばランチだって、お店を自分で探す必要はなく、メディアや人づてで情報を入手すればいいわけで、それはビジネスでも変わりません。外に新しい選択肢を求めるということは、自分自身や組織が持つリソースが何か棚卸する必要があり、それは怖かったり面倒でもありますが、克服することでアイデアの幅は広がっていきます。ぜひ、トライしていただければと思います。

また、ビジネスの川上にいる立場であれば「待つ」姿勢も大事です。アイデアに限りませんが、「自分がやったほうが100倍速い」と思うこともあるでしょうが、チームとしての底上げを狙うのなら短期的な成果ばかり求めず、成長を促すことも必要ではないでしょうか。私はビジネスの世界は「リーグ戦」と捉えていて、時に負けがあったとしても、トータルの勝率が高ければいいと考えています。最初は連敗が続くかもしれませんが、帳尻が合えばいいということです。それには監督としての視点も重要で、優秀なプレイヤーを集める、個々のプレイヤーを鍛える、チームとしての戦術を練るなど、勝率を高くするための方策を講じるのがポイントでしょう。

エンリッチ編集部

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