ENRICH(エンリッチ)

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「メンタルの強弱」は自分が決めること

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メンタルトレーナーの高畑好秀氏が、悩めるエンリッチにアドバイスする本コラム。意外な視点からの言葉に、思わずハッとさせられるかもしれません。今回のテーマは「メンタルの強弱」。一般的には「強い=タフ」とイメージしますが、それは本当でしょうか?

理想像に近づき必要とするスキルを
身に着けている人こそメンタルが強い

経営者であれば周りから「メンタルが強い」とよく言われているかもしれません。組織を導き業績も発展させ、成長と成功に繋げていくわけですから、並々ならぬ「心の強さ」が求められるでしょう。

ただし、本人からするとどうでしょうか? 「心身ともにタフです」と公言する起業家がいれば、一方では東証1部上場まで上り詰め、いまでも快進撃を続ける創業者であっても「いつ不振に陥るかわからない」「不安で眠れない…」と漏らすこともあるようです。単にネガティブ思考とも取れますが、成功者であっても強メンタルであるとは限りません。

実際、何を持ってメンタルが強い・弱いとは判断できないと思います。スポーツの世界でも、プロ野球のペナントレースで優勝したチームは「強い」と評価できる一方で、それはあくまでも競技としての総合力の話であって、「〇〇監督をはじめ各選手のメンタル」とはなりません。「△△選手は強心臓」という評価はできても、実際のところはわかりませんから。

そもそも、人は誰もが正直ではなく、周りに対して強がりな言動を見せてしまうもの。虚勢を張っているだけかもしれませんから、それを素直に受け止めるのも、いかがなものかと思います。あるいは、プレッシャーのかかる場面で成果を出せば、メンタルが強いと評されるでしょうが、あくまでも他者の声にしか過ぎません。

高畑好秀

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