メンタルトレーナーの高畑好秀氏が、悩めるエンリッチにアドバイスする本コラム。意外な視点からの言葉に、思わずハッとさせられるかもしれません。今回のテーマは「エンタメ」です。小説やドラマ、映画といえばフィクションの世界。とはいえ、実生活の学びに活用することもできます。

現実世界では表に出てこない
人の心情を学ぶことができる

私は仕事の移動中やすき間時間に、小説やドラマ、映画を楽しむことがあります。気持ちのリフレッシュになりますし、作品を通じて、人の隠された心情を学ぶことができるからです。

ノンフィクションやビジネス関連であればまだしも、フィクションの世界から自己研鑽につながるようなエッセンをくみ取れるのかと思うでしょうが、私はたくさんあると思います。

というのも、現実の世界では「空気を読まないといけない」「嫌われたくない」といった思いから、なかなか本音は出てきません。ネガティブな要素になればなるほど、その傾向は顕著になるでしょう。皆さんも「あの人が憎い」「消えてほしい」など、暗い気持ちをストレートにぶつけられた経験は、あまりないのでは？

ところがエンタメの世界だと、人はあまりにも正直です。心情を含め喜怒哀楽をハッキリと表現しますし、メンタルが変化していくプロセスもあからさまに描かれます。作家や監督、役者の腕も関係しますが、日常では接することのできない人のありように触れられるという点で、とても勉強になっています。ふだんは想像しないような展開に直面することで、新たなアイデアを想起するといった効果も期待できます。