ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

ハワイに来たら大人はアヒ(マグロ)を食すべし

ハワイは米国である。なので、まさかハワイのローカルがマグロを、しかも生で食べるなんて最初はびっくりした。しかし、ローカルフードのポケに代表されるように、ハワイにとってマグロは非常にポピュラーな食べ物だ。

エンリッチ 田島弓子

なぜだろうか。ハワイの人々がこれほどまでにマグロを食べるのには理由があった。私たち日本人も大好きなマグロ、ハワイでシーフードというと、ロブスターなどの高級食材を思い浮かべるが、高いお金を出して高級シーフードを食べるより、ぜひカジュアルに美味しいマグロをたくさん食べていただきたい。そこで、今回はハワイのマグロについて紹介したいと思う。

ハワイ近海はマグロの漁場だった

なぜハワイのローカルはこんなにマグロを食べるのか。最初は日系の移民の人々が持ち込んだ食文化の影響だと思っていた。ところがそれよりも前にハワイアンがマグロを食べていたという事実がある。

実はハワイ沖はマグロの漁場なのだ。ハワイ沖で獲れるので、マグロ達は冷凍されることなくホノルル港に水揚げされるので、新鮮な状態でマグロが手に入る。それをハワイアンたちは食べていたというわけである。

ハワイの市場に並ぶAhi(マグロ)
ハワイの市場に並ぶAhi(マグロ)

ちなみにハワイ近海で獲れるマグロは主にメバチマグロだが、ごくたまに本マグロが揚がることもあるらしい。ホノルルの調理人の中には、この本マグロを求めて毎日ホノルル港に足を運ぶ人もいるという。

ハワイ語でマグロはアヒ(Ahi)と呼ばれる。英語が公用語のハワイだが、ハワイ文化に根付いたものはハワイ語がいまだに使われているものも少なくない。マグロもそのひとつで、レストランやプレートランチ屋ではTunaではなくAhiと表記されていることがほとんどなので、ぜひ覚えておいていただきたいと思う。

日本人と絶対相性のいい「ポケ(Poke)」

なんといってもハワイのマグロ料理で一番ポピュラーなのは、ハワイローカルフードの代表、ポケ(Poke)である。Pokeとはハワイ語で「細切れにする」といった意味だが、まさに生のマグロをブツ切りにして様々な味付けで食べる。移民が来る前は塩やオゴと呼ばれる海藻、ククイナッツなどとあえて食べていたようだが、日系移民が来てからは、醤油やゴマ油などとあえたものが主流となったようだ。ハワイのスーパーでポケが売られていない店はないので、ぜひポケコーナーをチェックしてみて欲しい。スパイシーポケ、アボガドポケなど様々な種類のポケが売られている。ポイントは冷凍ではなく生のマグロで作られたポケを買うこと。冷凍ものより若干値ははるが、生特有のねっとりとした美味しさを味わえる。

ポケボールはハーフ&ハーフで楽しむのがおすすめ
ポケボールはハーフ&ハーフで楽しむのがおすすめ

ところでこのポケ、ビールのつまみとして非常に相性がいい。実際ハワイではパーティやスポーツ観戦のときなどの食べ物としてポケは定番である。また、ごはんの上にポケをのせたどんぶり、「ポケボウル」もローカルの定番ランチ。ポケ専門店やスーパーのポケコーナーでは大抵ポケボウルが売られており、好みのポケでどんぶりをつくってくれる。米が主食の日本人にとって、ポケボウルは絶対的に舌に合う。ステーキやパンケーキなど西洋のガッツリな食事に疲れた舌と胃をほっとさせてくれるはずだ。かくいう私もポケボウルの大ファン。美味しいと評判のポケ専門店を見つけては、ハーフ&ハーフ(2種類のポケを選ぶ)でテイクアウト。異なる味を楽しんでおります。

バラエティ豊かなハワイのマグロ料理あれこれ

それ以外にもマグロ料理はいろんなところで楽しむことができる。プレートランチの店ではAhi Stakeとして、マグロのソテーは定番メニューだ。味付けもバターとレモンといったシンプルなものから、ガーリックソース、ワサビソースなどと複数ラインナップしている店もある。またパシフィックリムのレストランの前菜メニューでポピュラーなのがAhi Katsuだ。マグロのまわりに海苔をまいてパン粉をつけて揚げ、ワサビクリームソースなどであえたり、パン粉にフリカケを混ぜてマグロを揚げたりする料理だが、これもとても美味しい。メニューで見つけたらぜひ試していただきたい。

Smoked Ahi Spread
Smoked Ahi Spread

また料理ではないのだが、地元でつくられているSmoked Ahi Spreadが絶品なので紹介しておきたい。薫製したマグロをマヨネーズベースのソースであえてスプレッドにしたものだが、ツナサンドイッチのツナを想像していただけるといいと思う。これをクラッカーやチップスに添えて出したら手が止まらない。私にとっては隠れたハワイの名品である。長期滞在の方にはぜひ買い求めて、その美味しさを楽しんでいただきたい。下記で紹介している、Foodlandに入っているワインショップ“R.Fields”やTamura Wine & Liquorsで買うことができる。

美味しいマグロ料理を楽しめる店

今まで紹介してきたマグロ料理を美味しくいただけるお店を最後にご紹介。いずれもホノルル市内の店なので、ぜひ滞在中に足を延ばしていただければと思う。


●Ono Seafood(ポケ専門店)
747 Kapahulu Avenue, Honolulu

エンリッチ 田島弓子
マラサダで有名なレナーズのあるカパフル通り沿いにあるポケ専門店。ここのポケボウルはホノルル一美味しいと思う。高級レストランで仕入れているのと同じクオリティの新鮮なマグロのみを使って、美味しいポケをつくっている。また白米ではなくジャスミンライスを使っているのが特長で、これがポケと実によく合う。イートインスペースが少ないので、ポケボウルをテイクアウトして近くのカピオラニ公園でピクニック気分で食べるのがおすすめ。


●Tamura’s Fine Wine & Liquors(ポケ)
3496 Waialae Avenue, Honolulu

店名の通り酒屋のタムラ。しかし、店に入ると右奥にポケのコーナーがあり、ローカルがビールと一緒にポケを買い求めている。酒屋なのにポケが美味しい店として有名な店だ。ここでおすすめなのがTamura Sourceという店オリジナルの味付けのポケ。少し甘めの醤油ベースでコクがある。あとマグロではないのだがここのKamaboko(かまぼこ)のポケは絶品。マグロのポケより先に売り切れていることもしばしば。かまぼこは日本人にもおなじみだが、このように食べているのは見たことがない。さっぱりしていてこれもビールによく合う。


●Foodland(ポケ)
ホノルル各所

エンリッチ 田島弓子
スーパーで売られているポケで一番美味しいと思うのが、ハワイローカルのスーパー、Foodlandだ。スーパーだけあって常時7~8種類のポケが売られており、私も「夕食にあともう一品欲しいな」と思う時にここでポケを買うことが多い。冷凍ものと生のものと両方あるので、札をチェックの上、生のマグロでつくられたポケを買うようにしよう。個人的にオススメはアボガドポケとスパイシーポケ。ここでポケボウルを買うローカルも多く、それを見ていてもここのポケの人気ぶりがうかがえる。


●Nico’s Pier 38(アヒステーキ)
1131 N Nimitz Hwy, Honolulu

エンリッチ 田島弓子
アヒステーキはどこのプレートランチ屋でもあるが、どこか1店と言われたら、ホノルル港の中にあるニコスピア38のFurikake Ahiをおすすめしたい。大きなマグロの切り身にフリカケをまんべんなくまぶしてソテーされている、ここのシグネチャーである。また、ポケをソテーしてサラダにトッピングしているPoke Saladもヘルシーでお薦め。

港の中にあるので魚の新鮮さは間違いなく、マグロ以外でも本日のお薦めとして、その日に揚がった魚のプレートランチが楽しめる。シェフはフランス料理店出身なので、魚以外でも人気メニューが多く、特にここのロコモコは美味しいという人も多い。



●3660 on The Rise(アヒカツ)
3660 Waialae Avenue, Honolulu

エンリッチ 田島弓子
私がアヒカツに出会ったのは、ローカル御用達のパシフィックリムの老舗、3660 on The Riseだった。その後、このレストランに来る度“Ahi Katsu” ははずせないメニューとなる。マグロに海苔を巻いてロール状で揚げたものをカットし、ワサビと生姜ベースのソースで食べる。お刺身クオリティのマグロのカツはサクサクと揚がっていて、和テイストのソースとの相性もばっちり。他の新興のレストランにおされて、以前ほど日本人には知られていない店になってしまったが、ローカルにおいてその人気はいまだ健在である。


田島弓子(たじまゆみこ)
2007年にマイクロソフト株式会社を退職しキャリアアドバイザーとして独立後、東京とハワイのデュアルライフを始める。東京滞在中はブラマンテ株式会社 代表取締役 田島弓子としてキャリアや社員育成に関する講演や研修、ビジネス書や専門誌等への執筆など仕事中心の生活を送り、ハワイ滞在中は趣味のトライアスロンのトレーニングを中心とした生活を送ること現在7年目。世界各国で行われるトライアスロンのレース遠征を兼ねた旅行先での世界遺産巡りとグルメが目下最大の楽しみ。

田島弓子

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