ポイ探の菊地崇仁氏が、エンリッチ読者のライフスタイルにマッチするクレジットカード、あるいはポイントサービスの付加価値を見出す本連載。今回は、新たに発行されたクレジットカードやクレジットカード会社の動向を取り上げる。(1/3から読む)−−−

暗号資産がたまるクレジットカードや支援系のカードが登場
ここからは、2026年に入り新たに発行されたクレジットカードについて解説します。1枚目は、1月より申し込み受け付けが始まった、暗号資産取引所のBinance Japanによる「Binance Japan Card」です。発行会社は暗号資産系のクレジットカードの発行に積極的なライフカードで、国際ブランドはJCB。初年度年会費は無料で、次年度以降も年間10万円以上の利用で無料になります。
特徴は、毎月の利用額の1.6%相当が暗号資産「BNB」で還元されることです。BNBはBinance系の暗号資産で、同社のサービスで取引手数料の支払いに利用できるほか、一定量を一定期間ロックして報酬を得る「シンプルアーン」など、ためたBNBを有効に活用できる機会も提供しています。日本ではポイントを暗号資産に換えられるサービスはあるものの、直接付与されるクレジットカードは少ないので、同社サービスを使っている、BNBを運用したい人にとってはメリットがあるかもしれません。
なお、日本では暗号資産に関する税制は総合課税(最大税率55%)が適用されていますが、今後は分離課税(同20%)に移行する見通しで、これに伴い暗号資産への投資は拡大する可能性があります。実際に始めたい人にとって、暗号資産が還元されるクレジットカードはきっかけにもなるでしょう。
エポスカードは1月23日より、名古屋城天守閣整備事業の推進を支援するクレジットカード「名古屋城 エポスカード」の発行を始めました。同社は社会貢献系のクレジットカードをいくつも発行しており、名古屋城のカードもその1枚です。
名古屋市は史実に忠実な木造天守の復元を進めており、事業を支えるパートナーを募集しています。そこで同カードでは、新規入会1件につき1000円をエポスカードから名古屋市の「名古屋城天守閣寄附金」へ寄附し、ショッピング利用金額に応じてたまるエポスポイントのうち、ショッピング利用額の0.1%分を、顧客に代わり公益財団法人日本城郭協会へ寄附します。なお、年会費は無料で国際ブランドはVisa。ポイント還元率は0.5%と、基本的なスペックを満たしており、本事業に関心があるなら保有を検討してもよいと思います。また、エポスカードに限らず社会貢献や特定の事業を支援するクレジットカードは各社が発行しており、調べてみると使ってみたいものが見つかるかもしれません。
なお、資産運用・投資系の取り組みとしては、SMBCグループの三井住友銀行と三井住友カードが1月29日より、国内初となるクレジットカード決済による外貨自動積立サービス「外貨クレカ積立」を始めました。対象は個人で、対応するのは米ドル、ユーロ、英ポンド、スイスフラン、豪ドル、ニュージーランドドルの6通貨。三井住友カードが発行するクレジットカードが利用でき、積立設定金額は毎月500円から10万円まで。積立金額の最大3.0%をVポイントとして還元します。還元率は、Oliveフレキシブルペイ(クレジットモード)の一般カードが1.0%(月間最大付与ポイント数1000ポイント)、ゴールドが1.5%(同1500ポイント)、プラチナプリファードが3.0%(同3000ポイント)。その他のカードの場合は0.5%です。現在はあくまでも積み立てがメインのサービスですが、将来的にはたまった外貨を現地で使えるなど、実用的なサービスも追加されると利便性が高まると思います。
クレカ積立のサービスは投資信託や株式、貴金属、暗号資産などあり、いよいよ外貨にも広がったという印象です。少額に対応しポイントもたまるので、始めやすいかもしれません。
最後に紹介するのは、「ダイナースクラブカード」の追加サービスについて。同カードは2026年4月から一般カードは2万4200円から2万9700円、プレミアムカードは14万3000円から16万5000円に年会費を引き上げます。これに伴いサービスを拡充するとアナウンスしていましたが、2月に入り内容が明らかになりました。
その一つが、レストラン利用時のキャッシュバックサービスです。一般カードは年間最大2万円まで最大20%、プレミアムカードは年間最大4万円最大20%。また、グルメ優待サービス「エグゼクティブダイニング」も海外レストランが対象に加わり、ハワイ、シンガポール、台湾の対象店舗で2名以上のコース利用時に1名分が無料になることに。5月以降は予約困難店で利用できるプレミアムカード会員限定の特別グルメ体験も提供する予定です。とても付加価値の高い特典が加わっており、使いこなすことで年会費上昇分のメリットが得られるでしょう。









