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新たなポイント還元事業「マイナポイント」とは? 1/3

ポイ探の菊地崇仁氏が、エンリッチ読者のライフスタイルにマッチするクレジットカード、あるいはポイントの付加価値を見出す本連載。今月のテーマは、今年9月から始まる「マイナポイント」事業。マイナンバーカードがあれば始められ、キャッシュレス決済と紐づけることで、ポイントが得られるという。ーーー

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エンリッチ読者の皆さん、ポイ探の菊地崇仁です。前回は、LINE Payが始めた「Visa LINE Pay クレジットカード」の概要、さらには、KDDIによるau WALLETポイントのPontaへの移行、ドコモとリクルートの業務提携など、キャッシュレスやポイント事業者の再編事情をお伝えしました。いまや、使い勝手の良いサービス・ポイントは若年層を中心に受け入れられ、うまく活用されています。今後も統合などがある可能性は高く、加盟店はどのサービスを選び、導入していくのか、取捨選択が求められていくでしょう。新たな動向があれば、改めてお伝えしましょう。

マイナンバーカード保有が前提の
ポイント還元事業が新たにスタート

昨年10月の消費増税を機に始まった、国による「キャッシュレス・ポイント還元事業」が、6月末で終了しました。これは、登録店舗でクレジットカードや電子マネー、QRコードなど、還元対象のサービスを使うと、最大で5%が還元されるという内容。経済産業省の調べによると、最終的には約115万店が参加し、スタート時から今年3月16日までの対象決済金額は約7.2兆円、還元額は約2980億円にものぼることに。金額ベースでもっとも利用が多かったのはクレジットカードで、対象決済金額は約4.6兆円(約64%)、QRコードは約0.5兆円(約7%)、その他電子マネー約2.1兆円(約29%)という結果でした。新型コロナの影響がなければ、もっと増えていたかもしれません。

では、これにてキャッシュレス決済によるプラスアルファのポイント還元は受けられないかというと、そうではありません。今年9月から2021年3月末にかけて、「マイナポイント事業」が始まります。これは、マイナンバーカードを活用した消費の活性化やマイナンバーカードの普及促進、官民キャッシュレス決済基盤の構築が目的で、具体的にはマイナンバーカードとキャッシュレス決済を紐づけ、特別にポイントを付与するという内容です。

詳細は追って説明するとして、なぜ9月からスタートなのでしょうか。キャッシュレス・ポイント還元事業の翌月から始めれば2カ月の空白を生まずに済みます。背景にあるのは、延期が決まった東京オリンピック・パラリンピックだと、私は考えています。

菊地崇仁

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