田島弓子完成度の高いエンターテイメント
「Ha」の上演時間は９０分。この類のショーとしては長いといえるだろう（途中で休憩が１回入る）。しかしほとんど飽きることなく最後まで楽しめたのは、前述の各土地のバラエティ豊かな音楽とダンスを楽しめたのはもちろんだが、そもそもこのショーの完成度が高いからだと思う。
総勢１００名以上のキャスト達のダンスはダイナミックでありながら繊細、エレガントでありながら正確、一糸乱れぬ動きがショーの完成度を高めており、いわゆる観光地で何となく雰囲気だけ出しているダンスとは一線を画している。ストーリー仕立てなので、キャスト達はダンスだけではなく演技力も求められる。台詞はほとんどないのであるが、主人公のマナだけではなくその両親や妻役のキャスト達は、身体や表情で表現力豊かにストーリーを語っていた。また、物語を進行させるためのアニメーションが途中何回か入るのだが、このアニメーションがまたエキゾチックなポリネシアの世界観を存分に表現しており、ショーのクオリティを高める名脇役となっていた。
そしてショーのハイライトはファイヤーダンス。「Ha」ではふたつのファイヤーダンスが披露されたが、いずれもスリリングでレベルの高いダンスパフォーマンスを見せてくれており、場内からは大きな拍手が何度も送られていた。
家族で楽しめるエンターテイメントプレイス
ポリネシアンカルチャーセンターでは、「Ha」以外にも様々なアクティビティやショーが用意されている。その土地の文化を忠実に再現したポリネシア諸島の各村の中では、ファイヤーナイフの練習や、ココナッツを使った料理体験、カヌーやいかだ乗りなど、バラエティ豊かなアクティビティが用意されており、子供たちに大人気とのこと。
オプショナルツアーで参加するのもいいが、より自由に自分スタイルで楽しみたいのであれば、レンタカーでオアフ島ドライブを兼ねて訪れるのも楽しいだろう。ワイキキからであれば1時間ちょっとで行くことができる。残念ながらポリネシアカルチャーセンターではアルコール販売をしていないので、「Ha」を堪能した後は夜道のドライブにだけ気をつけてワイキキに戻り、そこでショーの余韻に浸りながらお酒を楽しむ、というのが私のおすすめの楽しみ方だ。
リゾート地としての楽しみ方のみならず、ハワイの歴史や文化を知ったり学んだりすることで、ハワイをより深いところから楽しんでいただきたい。その点においてポリネシアンカルチャーセンターはぜひ足を運んでみていただきたい、おすすめスポットなのである。
●ポリネシアンカルチャーセンター（日本語サイト）
●「Ha」の紹介ページ
●「Ha」の紹介ビデオ
田島弓子（たじまゆみこ）
2007年にマイクロソフト株式会社を退職しキャリアアドバイザーとして独立後、東京とハワイのデュアルライフを始める。東京滞在中はブラマンテ株式会社 代表取締役 田島弓子としてキャリアや社員育成に関する講演や研修、ビジネス書や専門誌等への執筆など仕事中心の生活を送り、ハワイ滞在中は趣味のトライアスロンのトレーニングを中心とした生活を送ること現在７年目。世界各国で行われるトライアスロンのレース遠征を兼ねた旅行先での世界遺産巡りとグルメが目下最大の楽しみ。
