ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

いい靴の選び方と、手入れの仕方


Q

保管の際の、注意点を教えてください。


A

クリームを落とすこと。そして通気が大切です

靴を長期間保管するときには、とにかくカビを避けることだ。リムーバーで油分を落とし、通気のいいところに置いておくのが基本である。名門サフィールのリムーバー1500円(ワールドフットウェアギャラリーTEL.03-3423-2021)
靴を長期間保管するときには、とにかくカビを避けることだ。リムーバーで油分を落とし、通気のいいところに置いておくのが基本である。名門サフィールのリムーバー1500円(ワールドフットウェアギャラリーTEL.03-3423-2021)

——長期間靴を履かない時には、どうやって保管したらいいでしょうか?

「とにかくカビを生やさないようにすることです。カビは油分を栄養をするので、リムーバーでクリームを落としてしまいます。そしてなるべく通気のいいところで保管すること。箱に入れておくより、そのままのほうがいいですね。袋に入れたまま、風通しのいいところに吊るすというのは、一種理想的です。靴道楽が過ぎて、コレクションが500足以上になってしまい、靴のためにマンションの一室を借りている方もいますよ。万一カビが生えてしまったら、固く絞った雑巾でよくふいて、乾燥させることを繰り返してください」

 


Q

リペアするのはどんなときですか?


A

トップリフトが完全に減ってしまう前に、リペアしましょう。

ソールの一番上に張られている層(通常はゴム製)をトップリフトという。ここが全部なくなる前に、リペアに出すとよい。
ソールの一番上に張られている層(通常はゴム製)をトップリフトという。ここが全部なくなる前に、リペアに出すとよい。

——靴をリペアに出すタイミングは、どういったことを目安にすればいいのでしょうか?

「ヒールの一番上に積んである層をトップリフトといいますが、ここがすべてすり切れる前に、リペアに出すのがコツです。一番上だけ替えればいいので、結局はお得なのです。ワールドフットウェアギャラリーでは、トップリフト交換は3000円から、オールソールは1万3000円から承っています。
また、よく新品のレザーソールにゴムを張ってしまう方がいらっしゃいますが、これは個人的にはあまりおすすめしません。それなら最初からラバーソールの靴を買った方がいいと思います」


ワールドフットウェアギャラリー

エンリッチ 松尾健太郎
専門店が多い靴業界にあって、“靴のセレクトショップ”を標榜する名店。さまざまなブランドやスタイルの靴を扱い、その品揃えは圧倒的だ。靴のみならず、お洒落全般に詳しいスタッフが多く、常に東京の靴トレンドを牽引している存在だ。

東京都渋谷区神宮前2-17-6
TEL:03-3423-2021
営業時間:11:00~20:00 無休
www.wfg-net.com


※掲載した価格はすべて税抜き。

撮影=岡田ナツ子

松尾 健太郎 (まつお けんたろう)

THE RAKE 日本版編集長、クリエイティブ・ディレクター
株式会社世界文化社にて、月刊誌メンズ・イーエックス創刊に携わり、クラシコ・イタリア、本格靴などのブームを牽引。‘05 年同誌編集長に就任し、のべ 4 年間同職を務めた後、時計ビギン、M.E.特別編集シリーズ、メルセデス マガジン編集長、新潮社 ENGINEクリエイティブ・ディレクターなどを歴任。現在、インターナショナル・ラグジュアリー誌“THE RAKE”日本版編集長。

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