目指すのは車を軸としたコミュニティの形成

YOKOHAMA BASEの2階には、コミュニティスペースが広がる。自動車専門誌の『CAR GRAPHIC』が創刊号から並び、オーナーたちは共同所有する車や興味のある車のインプレッションをソファにかけ読める。他にも車に関するメディアや浅岡氏がクラシックカーラリーで優秀したときの記念品、ドライビングシミュレーターやビリヤード台、ドライブゲーム『アウトラン』の筐体、RENDEZ-VOUSのアパレルグッズなども用意されている。
「大型スクリーンも備えていて、イベント時に映画や動画を観たこともあります。オーナーはいつでも大歓迎で、車に乗らず遊びに来るだけでも構いません」


非常に贅沢なスペースがあるのは、車を軸とした居場所を提供したいからだという。
「おいしい食事や得難い体験は、誰かと分かち合ってこそ喜びが倍増します。車も同じで、1人ではなく共同所有し、オーナー同士で『乗り心地はどうだった?』『箱根に行ったんだけど』など思いを共有すると、カーライフはより豊かになります。そういった場がほしいと考え、あえてここをコミュニティスペースにしたのです」
同好の士は集まったが、共同オーナーになるだけでは、他のメンバーと顔を合わせることはなく名前もわからない。それではあまりにももったいなく、RENDEZ-VOUSではカートや有名コレクターの未公開車の見学イベントなどを定期的に開催。体験の場を設け同じ価値観を持つオーナーが集まることで、車とともにある暮らしがさらに充実するよう努めている。
「我々が提供したいのは、一生モノの楽しみです。そういったものがあると、一度きりの人生が明るくなります。寿命が延び可処分所得も上がり、これからはAIの普及で働く時間だって短くなるかもしれません。そうした中で幸せを感じるには、楽しいと思える時間をどれだけ増やせるかにかかっています。

その1つが老若男女を問わず乗れる車であり、日常のドライブやサーキット走行など、楽しみ方も多岐にわたります。かつ、国産車や欧州車などのキャラクター、スポーツタイプからファミリータイプなど車種も豊富にあり、色んな体験が可能です。ただし、楽しみ方に気づいても費用や維持管理の課題はあり、それを解決し車の所有を後押ししたいと考えています」
横浜に続き二子玉川エリアにオープンした新ストレージではビンテージ家具を置くなど、異なるコンセプトを展開。オーナー同士の会話が弾む場にしたいという。さらに今後は東京23区内に進出し、マッチングも増やしたい考えだ。
「将来的には、ある場所ではベンツ、他ではスーパーセブンなど、日本中どこにいても自分の車がある暮らしを作りたいですね。当社の共同オーナー型のサービスだと、それが可能です。多くの方の人生がもっと楽しくなるよう、今後もサービスの充実に努めます」
取材協力:株式会社RENDEZ-VOUS
TEXT:大正谷 成晴
撮影(partial):エンリッチ編集部








