ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

スポーツ科学者に聞く 
トレッドミルの効果的なトレーニング

初心者も無理なく続けられる
インターバルウォーキング

ビギナーにはトレッドミルを使用したインターバルウォーキングがお勧めだ。まず、3分間のゆっくりなウォーキングで身体を温め、その後の3分間は競歩に近いスピードで汗を流す。このセットを30分間繰り返すだけ。半年も続ければ、太ももの筋肉量の増大が見込める。これは通常のウォーキングでは得られない効果だ。トレッドミルなら、3分間のタイマーセッティングはもちろん、リアルタイムで心拍数を確認しながら取り組める。

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「ダイエットを目的とする場合は、効果的に痩せたいのなら心拍数を上げることです。ただのジョグだけだとなかなか痩せません。走り終わった後に息が上がるくらいのペースを目指してください。走ってる途中でキツくなったらペースを落としてジョグやウォーキングにしても大丈夫。同じ刺激だけでは痩せにくいので、いろんなメニューを組み合わせてメリハリをつけることが大事です。日によって、今日はウォーキングの日、ジョグの日、ペースを早めて追い込む日などの分類をしてもいいでしょう」

ランニングやウォーキングは一定のリズムで呼吸をするため、瞑想に近い効果を得られるという話もある。

「走ることを続けていれば睡眠も深くなるし、なによりメンタルにも良い影響があります。実は僕も10年ほど前にメタボ体型だった時期があるんです。体脂肪が今より倍くらいあって、このままじゃマズいと思って走ることを再開しました。最初はダイエット気分ではじめましたが、どんどんハマって昨年の夏には、北海道で開催されたディスタンスタイムトライアルの3000mで“8分48秒17”というマスターズの記録を出すことができました」

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「大事なのは習慣化です。トレッドミルなら外に走りに行くよりもぐっと障壁が下がります。僕のまわりでは、40代からランニングをはじめた人もいます。決して遅いなんてことはありません。大事なのは当人のモチベーションです。僕がトレーナーとして見ているとある弁護士は、トレッドミルの練習だけでフルマラソンで3時間を切るタイムを出しました。外を走ることなく、トレッドミルの傾斜をつけたハードなトレーニングだけで、そこまでの記録を出す人もいます」

初心者から上級者まで、トレッドミルなら距離・傾斜・速度をカスタマイズしたパーソナルなトレーニングが可能となる。せっかく使うのであれば機能を最大限活用してはいかがだろうか。


平塚 潤(ひらつか じゅん)

城西大学准教授、日本のスポーツ科学者、陸上競技元選手・現指導者。専門種目は長距離走、駅伝及びマラソン。1993年世界陸上シュトゥットガルト大会男子10000m代表・1994年広島アジア競技大会男子10000m銀メダリスト。 2001年から2009年まで城西大学駅伝部の監督を担当した。


取材協力:ジョンソンヘルステックジャパン株式会社
撮影:福田 依子

エンリッチ編集部

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