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【49】繰り上げ返済は期間圧縮 or 返済金額圧縮のどちらが良い?

資産デザイン研究所代表の内藤忍氏が、資産形成にまつわる悩みや質問に答える、本シリーズ。今回のテーマは、不動産担保ローンの繰り上げ返済について。質問者は、「期間短縮」か「返済金額圧縮」のどちらを選ぶべきか、迷っているようです。ーー

繰り上げ返済は期間圧縮or返済金額圧縮のどちらが良い?

Q(質問者):フルローンで借りていた不動産投担保ローンを一部返済することにしました。その際は、期間を短縮する方法と、毎月の返済金額を減らす方法の、2つの選択肢があると金融機関の担当者から言われました。どちらを選択すればいいのでしょうか。

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A(内藤氏):不動産担保ローンの繰り上げ返済には残額に対して返済金額を変えないで期間を圧縮する「期間圧縮型」と、返済期間を変えないで毎月の返済金額を減らす「返済金額圧縮型」の2つの手段があります。

じつは、私も同じようなケースに直面したことがあり、選んだのは後者の返済期間は変えず、返済金額を圧縮する方法でした。

その結果、35年で借入した当初の返済期間を変えることなく、残高だけ20%減らしたので、
毎月の返済金額は約2割減ることになりました。

返済期間を短くすると、金利の総支払金額は小さくなりますが、毎月の支払金額は変わりませんから、家賃収入から不動産担保ローンの返済など諸経費を差し引いて手元に残る、キャッシュフローが上下することもありません。

他方、返済金額を小さくすると、返済期間は変わりませんから、金利のかかる期間が長くなりますが、毎月のキャッシュフローは増えます。

投資と返済の金利差(イールドギャップ)を享受するという観点からすれば、金利を支払う期間が長いということは、金利差を享受する期間も長いということになります(金利差があり続けるという前提です)。

内藤忍

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