ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

旅行を兼ねて楽しみたい、世界各地のアートフェア

エンリッチ フリーズNY

前回のコラムでは、世界一のアートフェアといわれる「アート・バーゼル」の魅力や特徴について説明をしましたが、今回は私もよく足を運ぶバーゼル以外のフェアをご紹介します。

米英の2大都市で開かれる
「フリーズ・アートフェア」

「アート・バーゼル」と肩を並べるアートフェアが、ロンドンとNYで開催される「フリーズ・アートフェア」です。現代アートの雑誌『Frieze』が主催するフェアで、NYでは毎年5月に開催されています。5月のNYは涼しくてそれほど暑くもないので時期的には最高なんです。日本ではちょうどゴールデンウィークに当たるので、NY観光も兼ねて世界中のギャラリーが集まる「フリーズ・ニューヨーク」に足を運ぶのもいいでしょう。

「フリーズ・ニューヨーク」はガバナーズ・アイランドというマンハッタンから少し離れた島で開催されるので、会場まではフェリーで移動するんですが、晴れていればとっても気持ちいいです。昨年は同じフェリーにイギー・ポップが乗船していました。

エンリッチ ガバナーズアイランド 
エンリッチ ガバナーズアイランド2

エンリッチ フリーズNY
エンリッチ フリーズNY2

会期中はチェルシーのギャラリー街も気合いの入った展示が目白押しで、ニューヨーク中がアート一色に染まるので気分も高揚します。そして、同時期にはメトロポリタン美術館でファッション・ガラパーティが開催されるので、世界中からファッションデザイナーや著名人が集まります。さらには、デザイン・ウィークまで同時期に開催されているので、ゴールデンウィークのNYはアート、ファッション、デザインを楽しむにはもってこいです!

毎年11月に開催される「フリーズ・ロンドン」では、本会場とは別に「フリーズ・マスターズ」というフェアが同時に開かれます。

「フリーズ・マスターズ」は、他のアートフェアに比べて、時代的にやや古い作品が中心ですが、「美術館よりもスゴい作品が集まる」とも評されるフェアで、中には紀元前の美術品も普通に販売されています。このマスターズに出品されている作品を見るだけでもロンドンに行く価値があるくらいです。初めて会場に入ったときは、客層が他のアートフェアよりもハイクラスな雰囲気が漂っており緊張しましたが、それだけに販売されている作品の値段も高く、億単位の作品がざらに販売されています。出展しているギャラリーも非常に洗練されており、ギャラリストとの会話のひとつひとつが社交の参考にもなります。非常に貴重な経験を得ることができるので、機会があれば是非参加していただきたいです。

小松隼也

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