ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

シップスで聞いた、定番と今風の着こなし

——パンツの定番商品を教えて下さい。

「ベルナール ザンスはいかがでしょう? これも20〜25年前からラインナップしている商品です。パンツといえば、今ではイタリアのメーカーばかりになってしまいましたが、これはフランスのメーカーなのです。言葉で説明するのは難しいのですが、どこか雰囲気が違うのです。洒落が利いているというのかな・・実際に穿いてみると、色柄も含めて、明らかにイタリアのメーカーとは違うよさがあります。」

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チェックのウールパンツ¥35,000(ベルナール ザンス/シップス 銀座店 Tel.03-3564-5547)

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——シップスは昔からフランスものも扱っていますよね? ジェイエムウエストンやモンクレールを初めて日本に紹介したのもシップスだったような・・

「そうですね。シップスのもうひとつのコンセプトとして、基本のアメリカに、いろいろな国のものをミックスするというのがあります。そうすると、こなれて見えるのです。今では、イタリア以外のファッション・ブランドは少なくなってしまいましたが、全身イタリアだと、コテコテな感じになってしまうのですよね」

——ベルナール ザンスのパンツに合わせるものは?

「エンリッチを御覧のような、大人の富裕層の方におすすめしたいのは、レザージャケットにジーンズではなく、ウールパンツを合わせるような着こなしですね。ベルナール ザンスだと、ひときわお洒落にまとまります」

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ベルナール ザンスのパンツのコーディネイト例。ライダース・ジャケット¥110,000(チンクワンタ)、半袖コットン・ニット¥26,000(ジョン・スメドレー/シップス 銀座店 Tel.03-3564-5547)

——ブレザーで定番といえば?

「シップスのオリジナル・ブレザーが、定番中の定番です。これは日本を代表するファクトリー、リング・ヂャケットで作ってもらっているもので、10年ほど前から、毎年必ずリリースしている商品です。ウエイトが軽く、仕立てがとても柔らかい。ウエストの絞りをあまりきかせていないところも特徴です。ですからどんな体型の方にもお召し頂けます。素材はメッシュに近く、真夏でも涼しい。ウール100%の強撚糸を使っており、畳んでもシワにならず、出張などにもぴったり。ネクタイからジーンズまで何でも合わせることができ、実に万能な一着です」

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ウール100%、メッシュ素材のブレザー¥58,000(シップス 銀座店 Tel.03-3564-5547)

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——この大定番をどう着ましょう?

「どうしても夏になると、ノータイをお好みになる方が増えます。そんなときはワンピース・カラーのシャツをおすすめしています。襟裏が一枚でできており、ノータイで着てもすっきりとしているのです。台襟はついているので、イザというときはネクタイを締めることもできます。ニット・カーディガンでリラックスしたムードを演出。パンツはグレイではなく、やや青みがかったブルーグレイを選びました。このちょっとした差が、お洒落に見せるコツです」

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大定番のブレザーをさらりとコーディネイト。コットン×リネン素材のワンピース・カラーのシャツ¥13,900(シップス)、チーフ¥7,800(ニッキー)、ニット¥25,000(ロベルト・コリーナ)、パンツ¥35,000(ピーティーゼロウーノ/シップス 銀座店 Tel.03-3564-5547)

——ネクタイの定番を教えて下さい。

「ステファノ・ビジがおすすめです。ミラノで三代続くネクタイ・ブランドで、シップスでも20年以上扱っています。ミラノ市内でハンドメイド・タイを手がけているメーカーは、もはや3社ほどしかないのです。奇をてらわず、きっちりと作ってあり、不良品もありません。まさにシップスのコンセプトにマッチした商品を提供してくれます。毎シーズン40〜50柄を発表し、それぞれ5,6色のカラー・バリエーションがありますから、膨大なコレクションを誇っています。シップスでは昔から剣幅8.5cmと、ほんの少し太めがスタンダード。そのほうが男らしく見えると思うのです。今年の流行色は、グリーンやレッドなど。ビビッドなカラーも多く出てきています」

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シルク100%のストライプ・タイ各¥15,700(ステファノ・ビジ/シップス 銀座店 Tel.03-3564-5547)

——やはりコーディネイトはスーツ・スタイルですね?

「スーツはネイビーの無地が定番ですが、ちょっと面白みに欠けます。そこで最近は、こんな淡いブルー系に人気が出てきています。スーツとネクタイにコントラストをきかせることができ、すっきりとした着こなしが可能です。シャツは一見無地のように見える淡いチェック柄で、これなら柄同士を組み合わせてもケンカしません。柄同士を合わせるときは、柄の大きさを変えて、色の統一感を持たせるとうまくいくと思います」

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ロロ・ピアーナ社の生地を使ったスーツ¥83,000、ジレ¥24,000(ともにシップス)、シャツ¥35,000(ルイジ・ボレッリ/シップス 銀座店 Tel.03-3564-5547)

松尾健太郎

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