ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

オーダーメイドの“どうする?”


Q

「フルオーダースーツの利点とは何でしょうか?」


A

「人(職人)の温もりを感じて頂けるところ、そして自由自在な“遊び”です」

エンリッチ 松尾健太郎 壹番館洋服店

エンリッチ 松尾健太郎 壹番館洋服店

渡辺氏の私物のスリーピース・スーツ。ピークドラペル、フレアーしたパンツ、後ろに深く入ったスリットが特徴。ベストの一番下のボタン(通常留めない)だけ、違うボタンを使っている。背中部分をよく見ると、燕尾服やフロックコートのような仕立て。見る人が見れば、一目でフルオーダーだとわかる意匠だ。
渡辺氏の私物のスリーピース・スーツ。ピークドラペル、フレアーしたパンツ、後ろに深く入ったスリットが特徴。ベストの一番下のボタン(通常留めない)だけ、違うボタンを使っている。背中部分をよく見ると、燕尾服やフロックコートのような仕立て。見る人が見れば、一目でフルオーダーだとわかる意匠だ。

——フルオーダーの最大のメリットって何でしょうか?

「ライン生産のメリットは、すべて同じものが出来るところです。クオリティは均一ですが、没個性的ともいえます。対してフルオーダーは、一人の職人がすべてを縫い上げるので、作った人の個性がにじみ出ます。人の温もりを感じられるところが、フルオーダーの最大の魅力です。ラインで作ったものは“製品”ですが、ベンチビルドで作ったものは“作品”なのです。

——デザインやディテールが自由に選べるところも魅力ですね。

「それは、もちろんです。例えば、このスーツは、一見普通ですが、実は背中が昔のフロックコートと同じ仕立てになっています。今のスーツとは全然違いますよね。また着丈も長く、パンツの裾幅も広い。こういった遊びはフルオーダーならではで、既製服やイージーオーダーでは絶対に出来ません。見る人が見れば、一目でフルオーダーだとわかるのです」

松尾健太郎

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