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【6】海外不動産投資:テナントが決まらない…売却した方が良い?

資産デザイン研究所代表の内藤忍氏が、資産形成にまつわる悩みや質問に答える、新シリーズ。今回のテーマは「海外不動産投資」。テナントが入らない場合、どう対処すれば良いのでしょうか?ーーー

NISA:海外不動産投資:テナントが決まらない…売却した方が良い?

Q(質問者):海外不動産のプレビルド物件が、ようやく完成しました。ところがテナント(入居者)がなかなか決まらず、家賃収入がいまだ入ってきません。現時点では購入価格から値上がりしていることもあるので、売却してしまおうと思いますが、いかがでしょうか。

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A(内藤氏):不動産投資の特徴は、キャピタルゲイン(値上り益)とインカムゲイン(家賃収入)の両方が狙えることです。海外不動産の場合、為替が円安になれば為替のキャピタルゲインも得られますから、円高時に購入した人は為替差益が出ているかもしれません。

ただし、不動産投資最大の魅力はインカムゲインです。なぜなら、キャピタルゲインは、一回限り、物件を売ってしまえば終わりですが、インカム収入はテナントがいる限りずっと得ることができるものだからです。

新興国のプレビルド物件が完成しても、すぐにテナントが決まるケースというのはあまりないようです。それは、新興国の物件の場合、完成したと言っても、共有部分のサービス開始が遅れたりすることは珍しくなく、テナント募集が一気に始まったりしないからです。1年程度の時間がかかって徐々に認知度が上がり、テナントが埋まるケースが多いようです。

よって、物件の空室が続く場合は、その原因が上記のような「一時的な問題」なのか、あるいは、そのエリアの賃貸物件の需給が悪化しているような「構造的な問題」なのかをまず明確にすることです。前者であれば、時間をかけて解決できる可能性が高いでしょうが、後者であれば根本解決の可能性は低いと判断できるからです。その場合は、物件の売却を検討して良いかもしれません。

テナントが入らないというだけで拙速に判断するのではなく、周辺の既存の賃貸物件の入居状況など情報収集をした上で、最終的に決めることが大切です。

内藤 忍 (ないとう しのぶ)

株式会社資産デザイン研究所代表取締役社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、金融機関勤務を経て1999年にマネックス証券の創業に参画。同社は、東証一部上場企業となる。その後、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役などを経て、現職。著作は40冊以上。2015年には銀座に「SHINOBY`S BAR 銀座」をオープン。無料のメールマガジン「資産デザイン研究所メール」は購読者が約47,000人という人気

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