ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

フィリピン不動産投資 vol.3

マネーカフェ 

資産デザイン研究所代表の内藤忍氏が、各界のプロフェッショナルを招いて、投資談議に花を咲かせる、この企画。第4弾では、フォーランド リアルティネットワーク ジャパンの中尾孝久社長とフィリピン不動産投資について対談。今回は、不動産投資に適したエリアについて話題が及んだ。

マニラ首都圏には3つの主要エリアが点在

内藤 フィリピンの不動産投資ですが、今回は具体的な投資エリアについて話を進めたいと思います。やはり物件が豊富なのは、マニラ首都圏でしょうか。

フィリピン不動産 P7

中尾 そうですね。マニラの中心部に位置し、丸の内や大手町に相当する「マカティ」、金融とビジネスの街で、コールセンターをはじめとするBPO産業の中心地である「オルティガス」にはコンドミニアムが集中し、計画中・建設中の物件がたくさんあります。ただし物件数が多いことから建てるのにも限界が訪れ、いまはマカティから少し東にある「グローバルシティ」が成長著しいといえます。1990年代から2000年代後半は、非常に空き地が目立つエリアでしたが、わずか短期間で急速に開発が進行していて、ブランド価値も非常に高く、今後も進出企業の増加が期待される街。マニラ首都圏で、今後、もっとも成長・発展が見込まれていて、「シャングリラ」「グランドハイアット」といった最高級ホテルも開業予定です。高級住宅や商業施設、大手企業や国際的な金融機関のオフィスビルに加え、複数のインター校や日本人学校、最先端の大型医療施設、各国の大使館も集積しています。生活の利便性が高く、外国人の駐在員が多く住むのも特徴です。ほかにも、日本人に人気のセブ島でもコンドミニアムの開発は進められていて、ここも狙い目です。

GLOBAL CITY -1990
GLOBAL CITY -1990
GLOBAL CITY -2006
GLOBAL CITY -2006

GLOBAL CITY  -TODAY
GLOBAL CITY -TODAY
GLOBAL CITY  -TODAY
GLOBAL CITY -TODAY

内藤 選択肢が広いというのも、不動産投資の観点からはメリットです。しかも購入できる物件も500万円台からと、日本に比べると少ない金額で始められます。

中尾 物件はファミリータイプから単身者向けのワンルームまで、幅広いのも特徴。ですが、マニラ首都圏では単身者向けが多いです。ただし500万円台のワンルームとはいえ、敷地内にプールがあるなど共用部分は豪華で、コンシェルジュも常駐するなど、日本でいうところの高級物件に相当します。一般的なフィリピン人にとっては高額で、なかなか手が出せません。それ以上の物件だと、なおさらです。ですから物件の借り手を見ても、高額な物件だと海外からの駐在員がほとんど。アメリカ資本のコールセンターだとマネジメントはアメリカ人であることがほとんどなので、主要な借り手となります。

一方、500万円前後のワンルームは、現地のエグゼクティブが1人で借りることもありますが、2~3人で借りるケースも多いようです。というのも、マニラ近郊は渋滞が激しく通勤が大変。電車は都心部にしか走ってなく、遠方だと自動車に頼るしかないのです。そこで、毎日片道3時間もかけて移動するのは苦痛なので、平日は都心部にコンドミニアムを友人と一緒に借りてオフィスに通い、週末は遠方の自宅に戻るというライフスタイルが増えています。

このように、幅広い需要はあるので、長期的な家賃収入が見込めるといっていいでしょう。また、フィリピンでは外国人が購入する際の最低購入価格などは定められていないので、高級コンドミニアムに限らず、ローカル向けの低価格帯の物件でも投資用として購入することも可能。1戸200万円程度の物件も紹介することができ、そういった小型物件をワンフロア分所有することで、日本でいうところのアパート経営のような投資方法も行えます。

内藤忍

Return Top