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フィリピン不動産投資 vol.3

頭金を分割して支払うことが可能

内藤 自分の投資金額やリスクに応じて物件を選べるということですね。それに、支払いプランが、幅広いのも面白いところ。例えば500万円のプレビルド物件なら、最初に頭金を50万円だけ払い、最終的に残り450万円を払うというやり方もできるようですね。頭金を数年かけて分割払い(金利負担なし)にすることもできるので、当初の支払額を月々数万円程度に抑えられるというプランもあります。頭金を50万円払っておき、建設中に「100万円で欲しい」という人に途中転売すれば、その時点で50万円の利益が得られるという、そんなことも可能です。

中尾 最初にキャッシュで買うなら、デベロッパーにもよりますが、物件価格を10%ディスカウントというケースも見受けられます。なら、賃貸に出すときに利回りが向上しますから有利ですよね。多いのは、最初に20~30%の頭金を入れて、出来上がったら残りを支払うというパターンです。

例えば、マカティに2019年に完成予定の「Brio Tower(ブリオタワー)」は、都心アクセスに優れた好ロケーションで、ローカル向けの収益物件です。ここの1BRタイプは560万円ですが、頭金30%+竣工時70%支払うパターンなら、初期費用は約250万円(購入予約:サポート料30万円。売買契約:頭金+諸費用220万円)。完成時にキャッシュかローンで残金390万円を支払います。

これを賃貸に出した場合、想定賃料は年間56万円(グロス利回り10%)で、維持管理費用3%を計算すると、実質の年間家賃収入は約39万円になります(ネット利回り7%)。ところがフィリピンの消費者物価は年々上昇していいて、それは家賃にも反映させることが可能。仮に年3%アップさせたら年を追うごとに家賃収入は増えていき、10年後にはグロスで年75.3万円、ネットで年52.7万円になり、これは実質利回り9%以上を意味します。
現地に住むとインフレの恩恵を受けることはできませんが、日本に住みながらフィリピン不動産投資をすると家賃収入だけが上がるので、こういったメリットを享受できるのです。

マネーカフェ 物件例

資料提供:フォーランドリアルティネットワーク
資料提供:フォーランドリアルティネットワーク

内藤 なるほど。そういったシミュレーションが考えられるわけですね。ならば、家賃収入を得つつ、キャピタルゲインも出たなら売却するなど、リスクの低い出口戦略も想定できますね。

中尾 ちなみに、マニラ首都圏のコンドミニアムの平均グロス賃貸利回りは年7.5%(2013年)と、アジア最高水準。2位のジャカルタ(7.1%)、3位のバンコク(6.3%)、4位の東京(5.5%)に比べると一目瞭然で、ロケーションに優れる物件や、物件価格が安い小型ユニットだと、年10%以上の利回りを実現しているものも数多くあります。家賃水準は長期的な上昇傾向にあるので、今後物件が完成した時点の利回りがさらに上がっているという可能性も期待できます。

ーーー物件選びの選択肢が広く、資金やリスクに応じて購入することができる。しかも、頭金を少なくすることで、さらにリスクを抑ええることもできる、フィリピン不動産投資。次回、最終回では、この魅力ある投資を総括しよう。


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内藤 忍(ないとう しのぶ)

株式会社資産デザイン研究所代表取締役社長
一般社団法人海外資産運用教育協会代表理事
東京大学経済学部、MITスローン・スクール・オブ・マネジメント卒業(MBA)。

大学卒業後、住友信託銀行に入社。
1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。
その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。
2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。

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早稲田大学オープンカレッジ、丸の内朝大学などで講師を務め、雑誌、ネットでの連載コラムを担当。主な著書にシリーズ10万部を超えるベストセラーとなった「内藤忍の資産設計塾」シリーズ。「60歳までに1億円つくる術」「「好き」を極める仕事術」「丸の内朝大学マネーの教科書」など多数。最新刊は「究極の海外不動産投資」(幻冬舎)


中尾孝久(なかお・ たかひさ)

フォーランドリアルティネットワークジャパン株式会社 代表取締役

1975年和歌山県生まれ。
大手投資会社を始め10年以上金融業界で為替、株式のリテール部門で活躍。その後、外資系証券会社のセールスヘッドを経て、2012年フォーランドリアルティネットワークジャパン株式会社取締役に就任。2014年同社代表取締役就任。

累計100本以上のマレーシア、フィリピン不動産セミナーの講師を担当。現地の最新情報を織り交ぜつつ、金融業界出身らしい独特の観点から海外不動産の魅力を分かりやすく解説するセミナー内容は、毎回好評を博している。

フォーランド リアルティネットワーク ジャパン株式会社

内藤忍

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