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The Style Concierge

ベトナム不動産投資の世界 vol.4

内藤 すでに完売物件が出ていることにも驚きです。

重盛 7月以前、外国人の解禁前に完売していますから、買っているのはローカルの方たち。展示会には平日はもちろん、週末にも多くの人が訪れています。物件価格は50平米で1200万円台、同じようなタイプだと東京では4000万~5000万円するでしょう。ベトナムでは3世帯家族も多く、100平米を超え2000万円超の広い物件はローカル向け、50平米の1ベッドルームタイプは駐在員向けになると思います。

不動産販売

内藤 やはり、割安感が際立ちます。物件管理や税金・諸費用はどうなりますか。

重盛 重盛 当社の場合、管理は日系の管理会社「エヌアセット」と提携しています。同社は4年前から主に日系企業、日系駐在員を対象に不動産仲介会社としてベトナムにてライセンスを取得し、現在は300社以上の日系企業との仲介実績もあり、現地でも評価が高い不動産会社の一社です。ここに、リーシングから管理をお任せしています。
なお、税金や諸費用に関しては、次の通りです。

【購入時】
・VAT(購入時の税金):物件価格の10%
・修繕積立金:物件価格の2%(引渡時)
・印紙税:評価額の1%

【保有時】
・AMフィー:家賃の8%
・土地税(固定資産税):評価額の0.03~0.15%
・家賃にかかる所得税:一律10%
・管理費:月額約125円/㎡

【売却時】
・売却手数料:売却価格の5%
・ノータリーフィー:0.01%or300万ドン(約1.5万円)
・所得税:売買金額の2%

※地球と不動産の場合。変更になる可能性もあります。

内藤 他の国に比べると比較的コスト負担が小さいですね?

重盛 物件価格の面だけではなく、こういった点でも優位性はあると考えています。先のセミなーでも好評で、多くの日本人投資家の方に興味を持っていただけました。

内藤 7月以降に一度入国しないといけないという制約がありますから、現地視察を兼ねて行くことをお勧めします。資産デザイン研究所では、H.I.S.の協力を得て10月23日の深夜から週末を使ってベトナム、ホーチミンへのスタディツアーを実施します。

ベトナムは規制緩和が始まったばかりで、現地の正確な情報が日本にリアルタイムで届いていません。また、これから外国人が本格参入する不動産市場については、今後の物件価推移、需給の関係など、現地でしっかり確かめてから臨みたいところです。今回の法改正を見越して、建設ラッシュになれば逆に供給過剰で物件価格が値下がりする可能性もあります。すぐに飛びつくのではなく、現地に足を運んで管理会社にヒアリングするなど、価値を見極める必要があるでしょう。重盛さん、ありがとうございました。

重盛 本日はありがとうございました。

ーーホーチミンで50平米1200万円台と、他のASEAN諸国と比べると割安感のあるベトナムの不動産。手つかずの状況でチャンスといえるが、それゆえリスクもつきまとう。そういった点を確認した上で、投資を検討したい。


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内藤 忍(ないとう しのぶ)

株式会社資産デザイン研究所代表取締役社長
一般社団法人海外資産運用教育協会代表理事
東京大学経済学部、MITスローン・スクール・オブ・マネジメント卒業(MBA)

大学卒業後、住友信託銀行に入社。
1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。
その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。
2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。

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早稲田大学オープンカレッジ、丸の内朝大学などで講師を務め、雑誌、ネットでの連載コラムを担当。主な著書にシリーズ10万部を超えるベストセラーとなった「内藤忍の資産設計塾」シリーズ。「60歳までに1億円つくる術」「「好き」を極める仕事術」「丸の内朝大学マネーの教科書」など多数。最新刊は「初めての人のための資産運用ガイド」(ディスカヴァー携書)。


重盛竜也(しげもり・たつや)

株式会社 地球と不動産 代表取締役

2008年に大学を卒業後、研究職としてトヨタ自動車に入社。車体におけるゴム材料の耐久性などの設計支援に従事。その後、野村證券に転職して投資商品の販売や資産運用コンサルティング業務に携わる。その後、不動産デベロッパーのアルファビオスを経て、独立。金融商品から不動産投資まで、幅広い経験と知識が豊富。宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー、証券外務員などの資格を持つ。

内藤忍

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