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ベトナム不動産投資の世界 vol.4

資産デザイン研究所代表の内藤忍氏が、各界のプロフェッショナルと投資談議に花を咲かせる、この企画。10月は、株式会社 地球と不動産の重盛竜也代表取締役をゲストに招き、ベトナムの不動産投資について話題を繰り広げてきた。(vol.1から読む)

エンリッチ ベトナム VOL4

締めくくりとなる今回は、具体的な物件事例について、重盛氏にご紹介いただこう。

ホーチミン中心部では
完売物件が多数

内藤 実際にどんな物件が販売されているのでしょうか。

重盛 ホーチミンから外れますが、首都ハノイで2年前に完成した複合開発プロジェクト「ロイヤルシティ・ハノイ」は、15ヘクタールのショッピングモールや4.4ヘクタールのレストランスペースなどを備える、大規模開発。計4000戸を供給しましたが、富裕層や駐在員を中心にほぼ完売状態。敷地内にはスケートリンクや波のプール、フィットネスジムなどもあり、高級コンドミニアムとして高い成功を収めました。ホーチミンでも「Masteri」や「Gateway」「The Estella」といったプロジェクトが進められていますが、どれもが完売・ほぼ完売といった状態です。なお、賃貸に出す場合の想定家賃は5万円台~10万円で、利回りはnetで6~8%台といったところでしょう。

内藤 デベロッパーにとっては、嬉しい悲鳴といったところ。しかしながら気になるのは、これだけ物件開発があると供給過剰にならないかということです。

重盛 現時点で、不動産業は銀行と並び外資規制業種で、外国デベロッパーによる無秩序な開発は事実上不可能。日系のデベロッパーも外資とJVでしか参入できません。開発許可を得るのも容易でなく、5年以上も許可がおりないというプロジェクトも珍しくないようです。都心開発は大手の既得権益になっていて、早々供給過剰になるとは考えづらい状況です。

内藤 地球と不動産で扱っている物件には、どういったものがありますか。

重盛 「VIN HOMES CENTRAL PARK」という、50階建コンドミニアム17棟と81階のタワー「ランドマーク81」からなる、超巨大プロジェクトを扱っています。現在は建設中で、2016年から順次、コンドミニアムが竣工しますが、過去に販売された物件は完売が続いています。

VIN HOMES CENTRAL PARK
VIN HOMES CENTRAL PARK

内藤 ランドマーク81は注目を集めるでしょうね。

重盛 高さは460mになる見通しで、完成は2018年の予定です。下層階にはショッピングセンター、上層階にはホテルやコンドミニアムが入居するといわれています。開発エリアは1区に隣接するビンタン区にあり、地下鉄駅の5番目に直結するという好立地です。なお、デベロッパーの「VIN GROUP」は1993年創業でベトナム最大にして同国を代表する企業。不動産だけではなくホテルや学校、病院も経営していて、「VIN HOMES CENTRAL PARK」でも同様に、住居だけではなく町全体のインフラを整備すると聞いています。先ほど紹介した「ロイヤルシティ・ハノイ」も同社によるプロジェクトで、実績も申し分ありません。

内藤忍

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