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The Style Concierge

ブラック・プレミアムカードの価値が高まる使い方 2/3回

ポイ探・菊地崇仁氏による、クレジットカードを使いこなすテクニックを紹介する本連載。前回はサロンに注目したが、今回スポットを当てるのは「コンシェルジュ」。各ブラック・プレミアム系カードの強みを解剖してみよう。

エンリッチ プレミアムカード研究所

コンシェルジュの得意ジャンルは各カードで異なる?

ブラック・プレミアム系のクレジットカードといえば、飲食店やホテル、エアチケットの購入を代行してくれるなど、多岐にわたる要望に応えてくれる「コンシェルジュ」も代表的なサービス。多忙なホルダーの手間を減らす、あるいはサポートしてくれるので、頻繁にお世話になっている方も多いのではないでしょうか。

しかしながら、各カード会社でコンシェルジュサービスの内容や強みは異なるようです。そこで今回は、代表的な上級カードを挙げ、実情に触れたいと思います。意外や、もっと使ってみたいカードが見つかるかもしれません。

アメックス・プラチナ

カード会員専用窓口「プラチナ・コンシェルジュ・デスク」を用意。24時間365日利用でき、ホルダーからの要望に電話一本で応えてくれます。言わずもがな、アメックスはトラベル・エンターテインメント系に強いので、旅行や食事、舞台等のチケット、ショッピングなど、多岐に渡る面でホルダーをサポートします。JCBが国内旅行を得意とするのに対して、海外力で力を発揮するのも特長で、日程や費用、オペラ鑑賞など組み込みたいイベントを伝えておけば、的確なプランを提示してくれます。

ダイナースクラブ プレミアムカード

レストランの紹介や商品、チケットの手配・相談を受ける「プレミアム専用デスク」と、旅行手配を専門とする「プレミアム旅行デスク」があります。アメックス・プラチナと同じく24時間365日対応してくれ、かつ他のカードにはない、メールによるやり取りも受けてくれるのが大きなメリット。例えば、レストランを紹介してほしい場合、メールでウェブサイトを案内してくれると、ホルダー自身の目で雰囲気やメニュー等を確かめることができます。

生花に強いのも、ダイナースクラブのコンシェルジュの特徴です。他のカードの場合、契約する生花店は決まっていることがほとんどですが、ダイナースではホルダーの要望に応じて複数から最適な店舗をピックアップ。私は複数のコンシェルジュサービスで花束のクオリティを比較したことがあるのですが、実際ダイナースが特段優れていました。

JCBザ・クラス

24時間365日対応のコンシェルジュデスクを用意。他カードと同じように、各種チケットやレストランの予約など、様々なニーズに応えてくれます。得意とするのは国内旅行で、JCBが持つコネクションを最大限に駆使して、希望に沿ったプランを提示してくれるでしょう。天災で航空機や新幹線が止まった場合、近くのホテルをすぐに探して欲しいといった緊急のケースでも迅速に応えてくれます。

JCBはコンシェルジュサービスに力を入れている印象で、ある程度の経験を積まないと、ザ・クラスのコンシェルジュになれないそうです。そういうこともあり、担当者のレベルは非常に高く、おもてなしの姿勢が徹底されています。

三井住友VISAプラチナカード

他と同じく、24時間365日対応のコンシェルジュサービスがあり、個人の嗜好や要求にマッチした旅行やエンターテインメントを選ぶサポートをしてくれます。なお、三井住友独自のサービスとVISAが提供する「VPCC(VISAプラチナ・コンシェルジュ・センター)」という2種類のサービスを併用しているようです。電話窓口は一本なので、ホルダーがどちらかを選ぶということではありませんが、私の印象としては、VPCCで足りない部分を三井住友独自のサービスがプラスアルファで補っているという感じです。ただし、独自のコンシェルジュサービスは外部に委託しているので、電話で要望を伝えてからレスポンスがあるまで、若干タイムラグが生じることもあります。

スルガVISAインフィニットカード

VISAブランド最高峰のクレジットカードである、インフィニットカードは、国内で唯一スルガ銀行が取り扱っています。よって、ホルダーになるためにはスルガ銀行の上得意になる必要があるようです。

他と同じく24時間365日のコンシェルジュサービスを提供していて、その内容も大方他と変わりません。なお、対応するのはVISAが委託する第三者サービス提供会社を通じて提供されるコンシェルジュサービスの「VICC(VISAインフィニット・コンシェルジュ・センター)」です。

菊地崇仁

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