ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

資産1億円がなぜ重要か?

エンリッチrichmind2-1

エンリッチの読者であるあなたなら「自分は世間的にはお金持ちなのか?」と考えた経験があるのではないだろうか。

お金持ちかどうかを計るバロメータはいろいろある。お金持ちというと高収入というイメージがあるが、年収だけでお金持ちかどうかを決めることはできない。最終的にその人の購買力の大きさを決めるのは、どれだけの資産を持っているのかという点である。その意味では資産額を評価するというのが適切といえるだろう。

本コラムでは、純資産の額が1億円以上を富裕層と定義している。金融機関や富裕層向けビジネスの関係者の間でも、富裕層とそうでない人のひとつの分かれ目は、純金融資産を1億円以上保有しているかどうかである。これは資産から負債を差し引いたものなので、1億円のマンションを持っていても、銀行からのローンでこれを購入している場合にはカウントされない。ローンで買った不動産以外に1億円を持っているかどうかが重要だ。

では、なぜ純資産額1億円が重要なのか? それは、このレベルの金額があれば、働かずに何とか生活できるという部分が大きく影響していると思われる。つまり不労所得が可能となるギリギリの水準が1億円というわけである。

確かに1億円の金融資産を運用すれば、どのような時代でも3.5%程度の利回りを確保することが可能だ。1億円の3.5%は350万円である。確かに自力で生活できるギリギリのラインといえるだろう。逆に言うと、1億円の金融資産があれば、働かなくても何とかやっていけるということを意味している。

加谷珪一

Return Top