
多様なスポーツが人気のパース
今年の10月にオーストラリアの西海岸にあるパースを訪れました。これまでオーストラリアには10回近くいったことがありますがシドニー、メルボルン、ゴールドコースト、ケアンズなど東海岸の都市ばかりでパースには初訪問でした。
メインの目的が、息子がシンガポールで所属しているアメリカンスクールの野球チームの試合だったので街の中心部にはあまり滞在せず、中心部から車で1時間弱のロッキングハムビーチというリゾートエリアに滞在していました。
オーストラリアで野球というと超マイナースポーツと思いきや、北半球と真逆の気候を生かして冬にプロ野球リーグが開催されており、メジャーリーグや日本のプロ野球からも将来有望な若手選手を中心に派遣されているため、メディアでも一定程度報道されていて、子供たちの競技人口も増えてきていると当地に20年以上滞在している日本人の親御さんから聞きました。
子供の野球シーズンも日本と逆で、遠征した10月に子供たちの野球シーズンが本格的に始まり、1-2月までまずは地域でリーグ戦があり、その後にそのリーグ戦の結果をもとに各地区のオールスターからなる代表チームが選出されます。そして、その代表チームがパースだけで8チームも作られて、トーナメントによるチャンピオンがパース代表として、シドニーやメルボルンなど東海岸の大都市で行われる全国大会に出場します。さらに、その全国大会の優勝チームがそのまま米国で行われるリトルリーグの世界大会に出場する流れとききました。
実際に今回対戦したチームもシーズンが始まったばかりで粗さはあるものの、体格やパワーに優れた選手が多く、またアジアのチームとは異なって高身長の女子選手がエースピッチャーのチームが多いのもオーストラリアの野球チームの特徴のようです。
子供だけでなく大人の野球選手のレベルも上がっていて、その象徴として24年のメジャーリーグのドラフトではシドニーで生まれたトラビス・バザンナが全体1位で指名されました。これはオーストラリア人としてはもちろん、野球が盛んな東アジアを含めてアジア・オセアニアを含めてもドラフト全体1位での指名は初めてのことです。
このバザンナは高校までオーストラリアでクリケットと野球をやっていたのちに、前述したオーストラリアの国内リーグに参戦し、その後に米国の大学に留学して、メジャーリーグから指名されるというとてもユニークな球歴となっています。今後も彼に続いてメジャーリーグに参戦するオーストラリア選手が増えてきそうです。








