ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

曲がり角に差し掛かってきているアジアのカジノリゾート 後編

UR39_2

前回に、アジアのカジノ事情について紹介しましたが、今回と次回の2回にわたって、マニラのカジノ事情について紹介します。

大手の寡占化が進むマニラのカジノリゾート

前回のコラムで、習近平政権の反腐敗運動を受けて中国人のハイローラーの出足が鈍り、マカオはもちろんこれまで順調に成長してきたシンガポールでもカジノの売上が減少してきていることを紹介しました。

その中で年率20%近いハイペースでカジノ売上を伸ばしてきているのがマニラです。マニラには、このコラムでも何度か紹介したマレーシアのゲンティン社が運営するリゾート・ワールド・マニラ、オーストラリアのメルコ・クラウン社が運営するシティ・オブ・ドリームス・マニラ、地元フィリピンのブルームベリー・リゾート社が運営するソレイユ・リゾート・アンド・カジノという、3つの大きなカジノリゾートがあります。

2016年第3四半期(7~9月)のカジノ売上は、上記の3社の合計で前年同期比+19.8%と好調で、マニラには地場の中小のカジノが数十も存在し、それらも合わせたマニラ全体のカジノ売上が前年同期比+12.4%となっています。世界中のカジノで起きている現象ですが、中小のカジノフロアからグローバル大手の運営会社によるメガカジノリゾートに売上がシフトしている構図がマニラにも当てはまります。

ただ、マニラのカジノ売上が大手を中心に好調と言っても、第3四半期の売上はマニラ全体で7億ドル(約790億円)に満たない水準ですから、年間のカジノ売上がピークより減少した2016年でも約250億ドル(約2.8兆円)のマカオや、50億ドル(約5,600億円)と見られているシンガポールにはまだまだ遠く及んでいません。

岡村聡

Return Top