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ニューヨーク 2/4 
繁栄を極めるニューヨークの高級不動産シーン

One57
One57

前回からニューヨークについて紹介していますが、今回はニューヨークの高級不動産シーンにフォーカスを当てます。前回、ワン・ワールド・トレード・センターやハドソン・ヤーズなど巨大開発を中心に、ニューヨークは変化し続けていることを紹介しましたが、ニューヨークの高級不動産シーンもどんどん変化しています。(NYの初回から読む)

ニューヨークの高級不動産エリアと言えば歴史があるのが、アッパーイーストサイドです。会社でいう取締役会のようなグループを住人たちが組織していて、新規住人が自分たちの物件にふさわしいか審査をする、コープと呼ばれる物件がアッパーイーストには立ち並んでいます。コープはどれも米国の富裕層が集まる高級な物件ばかりですが、その中でも最高のステータスを誇っているのが740パーク・アベニューという物件です。

740パーク・アベニューは、古くはロックフェラー財閥の総帥だったジョン・D・ロックフェラー・ジュニアやケネディ大統領夫人であるジャクリーン・ケネディが暮らしていたことが有名で、現在は世界最大のプライベート・エクイティ・ファンドであるブラクストンの創業者であるスティーブ・シュワルツマンや、共和党の最大のスポンサーとして知られていて、世界で最もリッチな兄弟とされるコーク兄弟の弟であるデービッド・コークなど米国を代表するセレブ達が暮らしています。

740パーク・アベニューにまつわる著名人たちについてまとめた本が米国でベストセラーになるなど、米国だけでなく世界の富裕層にとってあこがれの物件ですが、厳格な住人達による審査があるコープという物件の性質上、白人以外の人種にとってはあまり居心地が良くないようです。他のコープについてもその多くが代々に渡って生活してきた白人富裕層が住人のほとんどを占めていて、現在最も勢いがある中国人やアラブの富裕層にとってはなかなかなじめないという話をよく聞きます。

432からの眺望
432からの眺望

こうした理由から、新興国の富裕層たちに人気となっているのが、57thストリート沿いに続々と建設されている高層コンドミニアムです。57thストリート沿いにはOne57や432パーク・アベニューなど300メートル以上の超高層で、最も安い部屋でも10億円以上もして、100億円前後の部屋まである超高級なコンドミニアムが続々と完成してきています。432パーク・アベニューは、レジデンスとしてはニューヨークで現在最も高いビルですが、来年以降同じ57thストリート沿いにはさらに高層のレジデンスが続々と完成していく予定です。

57th ストリート沿いにこうして続々と高層コンドミニアムが完成、建設されている背景には空中権の売買が認められたことがあります。1920年代に完成したビルがまだ多く残り、歴史的な価値も含めて建て替えが中々進まないニューヨークですが、空中権の売買を認めることで建て替えられる敷地に容積率を集中して、前記したような300メートル以上の超高層物件を建設することが可能になりました。

57thストリート沿いに完成している高級物件の多くはその新しさを活かして、ジムやプールに豪華なパーティルームやシアターなど最新の設備が備えられ、さらにはそのほとんどが高級ホテルやそれと同等のレベルのコンシェルジュサービスが受けられます。One57のビルは、下から25階までパーク・ハイアット・ホテルが入居していて、26階から上がレジデンスとなっています。

One57のプール
One57のプール
One57の室内
One57の室内

レジデンスの住人はパーク・ハイアット・ホテルのサービスが受けられますし、今回ホテルとレジデンスの設備を両方視察しましたが、ジムなどの設備はレジデンスの方が広く豪華に作られていました。

岡村聡

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