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準備不足で行動し、周到に準備しない

エジソンの格言に学べ

では、打席を多くし失敗を重ねつつも、その経験から学び、打率を上げていくには、どうすべきでしょうか。

そのヒントになる、トーマス・エジソンの有名な格言があります。

「私は失敗したことがない。ただ1万通りの、上手くいかない方法をみつけただけだ。」

ここには、失敗を決して恐れない強いチャレンジ精神が読み取れますが、もう一つ重要な意味があります。それは、明確な意図と仮説を持って実験を繰り返すなかで、1万通りの捨てるべき方法をみつけたことで、歴史的発見を成し遂げたということです。

すなわち、何らかの経験をする際には、その目的や具体的成果をはっきりとイメージした意図的行動が大切だということ。成果を上げるための効果的行動の仮説立てをしたうえで、試行する習慣をつけることです。この意図的で効果的な行動が、後に検証可能な「質の良い経験(失敗)」をつくります。失敗からは必ず学び、同じ失敗は二度と繰り返さないことが、打率を上げることにつながるのです。

「時間をかけた周到な準備」ではなく、「俊敏にして明確な仮説行動」を数多く重ねるなかで、多くを学び、打率を上げることが、成果の量産を可能にするのです。

結論。

《「優れたリーダー」は、すばやい行動と失敗から学び軌道修正し続けることで成功する!》

「質の良い失敗」を数多く重ねて、思考と行動をさらに磨いていきましょう。

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前川 孝雄 (まえかわ たかお)

〔株〕FeelWorks代表取締役、青山学院大学兼任講師。リクルートで『リクナビ』『ケイコとマナブ』などの編集長を務め2008 年に〔株〕FeelWorks 設立。500社超の人材育成を支援。『本物の「上司力」』(大和出版)、『人を活かす経営の新常識』(FeelWorks)、『部下を活かすマネジメント“新作法”』(労務行政)など著書多数。最新刊は『「働きがい改革」に本気の上司がチームを覚醒させる』(合同フォレスト、2025年7月)

連載コラム

働きがい改革_本
前川孝雄 著
 
「『働きがい改革』に本気の上司がチームを覚醒させる」
合同フォレスト 1760円
 
官民挙げての「働き方改革」が進んだものの、日本人のワークエンゲージメントは国際比較では極めて低く、多くの人々が働く幸せを感じられていません。今求められるのは、「残業が少ない」「給料が高い」「有休が取りやすい」だけの”働き方改革”より、「持ち味を見出す」「仕事を任せる」「努力を認める」一歩先の”働きがい改革”です。チームを覚醒させて、上司自身が上司としての醍醐味を感じられる”働きがい改革”の極意を詳しく解説します。

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前川孝雄

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