大切なのは「打席数を増やす」こと
ですから、「成功するリーダー」は、とにかく打席数を増やします。同時並行でいくつかのアイデアを進め、その瞬間の市場の動き、競合の動きなどを横目で見ながら、「今だ!」というタイミングを逃さず、実行に移していくのです。
じっくり準備しているヒマはありませんから、とにかくスピード優先。6割程度まとまったらもう動き始めます。
この「すぐに行動する」ことの最大のメリットは、やってみなければわからないことが早くわかることです。
「失敗するリーダー」がじっくり完璧に企画を固めているときに、「成功するリーダー」は実際に試してみて「このアイデアはこのままではダメだ。でも、修正点が見えた」と次のステップに進んでいるわけですから、その差は決定的です。
私は、今までの経営経験から、これは成功するだろうと確信できた企画であっても1割成功すれば御の字だと考えています。準備不足だろうが、周到に準備をしようが、概ね9割は失敗するのです。
打席数×0・1=成功する企画の数
このシンプルな計算式に当てはめれば、年に100回打席に立つ人は10回成功しますが、年に10回しか打席に立たなければ成功するのは1回です。「そんなに単純なものか?」と思う人もいるでしょうが、実際そんなものです。だからこそ、打席数が重要なのです。
もちろん、失敗したら必ずそこから学ぶことが大切です。それを前提とすれば、打席数が多い人ほど、数多くの失敗から学べる分、有利になります。計算式の「0・1」を、少しずつ「0・11」「0・12」……と上げていくことも可能になるのです。








