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21年の渡航はワクチンパスポートで

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世界全体が新型コロナに振り回され海外渡航も激減した2020年でしたが、21年に入ってから先進主要国を中心としてワクチン接種が拡大して、劇的な効果が見られ始めています。今回は、ワクチンパスポートなど今年の海外渡航のトレンドについて占ってみたいと思います。

劇的なmRNAワクチンの効果

スペイン風邪以来約100年ぶりのグローバルなパンデミックとなった新型コロナですが、大きな被害を出したもののバイオヘルスケアなどサイエンスの進化を感じさせるイベントともなっています。その象徴が先進主要国の多くで承認を受けているファイザー・ビオンテック連合/モデルナが開発したメッセンジャーRNA(mRNA)ベースの2つのワクチンです。

どちらのワクチンも大規模な治験において有効率95%(接種を受けた人はそうでない人に対して発症リスクが20分の1となる)という高い効果を示していました。実際に、ワクチン接種率が2月末のタイミングで全国民の85%を超えるイスラエルでは、接種を受けた国民のマクロデータ解析が進んでいますが、上記の2グループが推奨する2度の接種を受け、さらに2週間が経過したグループでは、接種していないグループより感染防止において約96%、重症化・死亡リスクについてはさらに高い約99%と劇的な効果を持つという研究結果が出てきています。

先進主要国では同じ2月末のタイミングで、英国で全国民の約30%が1度は接種を受け、米国でも同20%以上が接種を受けるなど先行しています。イスラエルと同じく、英国でも米国でも新規感染者数はもちろん死者数についても2月に入ってから急減してきています。私が暮らすシンガポールでも9月までに外国人を含めて全居住者がファイザー・ビオンテックかモデルナのワクチン接種するスケジュールで、急ピッチで接種が進んでいます。

日本についても2月に入ってから新規感染者数は減っているものの、死者数はなかなか減っておらずワクチン接種の早期拡大が望まれるところですが、このようにワクチンが治験だけでなく一般社会においても大きな効果を持つことが分かってきたことで、今年の海外渡航についてはワクチン接種の証明をもとに段階的に緩和していくことが検討されています。

岡村聡

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