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フェラーリ ローマ

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フェラーリがこのところ活発に動いている。昨年3月のジュネーブモーターショーでF8トリブートを、5月に彼ら初となる量産型プラグインハイブリッド車SF90ストラダーレを、さらに9月にF8スパイダーをワールドプレミアさせた。しかもその都度ジャパンプレミアも行われるから、話題は尽きない。

さらにいえば、昨年2019年はF1チームから数えてフェラーリブランド90周年だったこともあり、マラネッロの本社近くで約一ヶ月にわたる展示イベントも行われた。“ウニベルソ・フェラーリ”と呼ばれるのがソレで、クラシックモデルから最新のSF90ストラダーレまでを展示する。もちろん歴代のコメモラティブなF1マシンも姿を表した。 “ウニベルソ”は英語の“ユニバース”をイタリア語表記したモノ。文字通りフェラーリの世界が繰り広げられる。

このイベントの開催中にマラネッロに訪れることができた。テストコース“フィオラーノ”を使ったF8トリブートのメディア向け国際試乗会に参加したからだ。会場はフェラーリ一色。ディスプレイを合わせモデルごとの世界観が表現される。跳ね馬のファンでなくとも興奮は冷めやまないであろう。個人的にはモンザSP1とSP2を目の当たりにしたのが嬉しかった。その点からも昨年は普段よりフェラーリをより身近に感じられた一年であった。

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そしてその流れは今回ここでフューチャーする新型車フェラーリ・ローマへと繋がる。去る4月1日東京でジャパンプレミアされた今一番ホットなモデルだ。ワールドプレミアは昨年11月。場所はその名のとおりイタリアの首都ローマであった。

このクルマのテーマは“La Nouva Dolce Vita(ラ・ノーヴァ・ドルチェ・ヴィータ)”。日本語で言うと「新・甘い生活」となる。これは1950〜60年代のローマでの自由なライフスタイルを現代的に解釈したと言う意味。当時のエレガントな要素をモダナイズした。確かにどこかクラシカルなモダンデザインだ。

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特徴的なのはロングノーズからリアへ流れるなだらかなバランスの取れたフォルム。2ドアクーペならではの個性を見事に表現している。

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誰もが「妖艶」と言う言葉を頭に思い描くであろう。それができたのはFRならではパッケージングと関係する。プラットフォームはまさにソレで、ミッドシップではない。ボンネット下にはフロントミッドにV8エンジンがマウントされ、後輪を駆動させる。

九島辰也

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