ついでに走りについていうと、このクルマは高速道路はもちろんワンディングも得意とする。というのも、なんとリアタイヤを操舵する4WS。
タイトコーナーもスルッと小さい回転半径で向きを変える。実際に峠道を走ったが、おもしろいように連続するコーナーを駆け巡った。じつにお見事である。
さらにいうと、走行中キャビンが静かなのも特筆ポイント。何人か助手席に乗せて走ったが、ほぼ全員が「静かですね」と口にした。これは当然ボディ剛性の高さを物語っているのだが、よく見るとドアに窓枠がない。つまり、ドア上部のガラス部分は関係なく、ドア自体とフロントピラーから続くルーフラインで剛性を保っているのだ。これにはかなりの設計力と生産精度の高さを伺わせる。アウディの技術力はとんでもないってことだ。
最後にインテリアだが、ここも彼らの最新技術が満載される。特徴的なのはダッシュボードセンター上下に備わる2つの液晶モニター。
出っ張ったスイッチ類をほぼすべてモニターの階層内に入れ、すっきりしたダッシュボードとセンターコンソールを生み出した。モニター操作に振ったインターフェイスはトレンドの最先端であり、今後他のメーカーも追従することであろう。
というのがQ8の概要。最近はSUVクーペがじわじわ人気を高めているだけにこいつの注目度は高い。でも大丈夫。ある意味後発な分仕上がりは相当いい。ご興味ある方はディラーで現物を拝むことをオススメする。静かなキャビンを生むボディのドアに窓枠がないことに驚くかも。