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アウディ Q8

ついでに走りについていうと、このクルマは高速道路はもちろんワンディングも得意とする。というのも、なんとリアタイヤを操舵する4WS。

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タイトコーナーもスルッと小さい回転半径で向きを変える。実際に峠道を走ったが、おもしろいように連続するコーナーを駆け巡った。じつにお見事である。

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さらにいうと、走行中キャビンが静かなのも特筆ポイント。何人か助手席に乗せて走ったが、ほぼ全員が「静かですね」と口にした。これは当然ボディ剛性の高さを物語っているのだが、よく見るとドアに窓枠がない。つまり、ドア上部のガラス部分は関係なく、ドア自体とフロントピラーから続くルーフラインで剛性を保っているのだ。これにはかなりの設計力と生産精度の高さを伺わせる。アウディの技術力はとんでもないってことだ。

最後にインテリアだが、ここも彼らの最新技術が満載される。特徴的なのはダッシュボードセンター上下に備わる2つの液晶モニター。

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出っ張ったスイッチ類をほぼすべてモニターの階層内に入れ、すっきりしたダッシュボードとセンターコンソールを生み出した。モニター操作に振ったインターフェイスはトレンドの最先端であり、今後他のメーカーも追従することであろう。

というのがQ8の概要。最近はSUVクーペがじわじわ人気を高めているだけにこいつの注目度は高い。でも大丈夫。ある意味後発な分仕上がりは相当いい。ご興味ある方はディラーで現物を拝むことをオススメする。静かなキャビンを生むボディのドアに窓枠がないことに驚くかも。

九島辰也

九島 辰也 (くしまたつや)

モータージャーナリスト兼コラムニスト/ 日本カーオブザイヤー選考委員。「Car EX(世界文化社)」「アメリカンSUV/ヨーロピアンSUV&WAGON(エイ出版社)」編集長「LEON(主婦と生活社)」副編集長を経て、現在はモータージャーナリスト活動を中心に様々なジャンルで活躍。2015年からアリタリア航空機内誌日本語版編集長、2016年から「MADURO(RR)」総編集長もつとめる。

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九島辰也

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