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九島辰也が語る2015-2016日本カーオブザイヤー
マツダ・ロードスター最高点の半分はデザイン

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去る12月7日、2015-2016日本カーオブザイヤーが発表された。受賞したのはマツダ•ロードスターである。なんと昨年のデミオに続く2年連続という快挙。マツダが上り調子であることをアピールする絶好の場となった……。

日本カーオブザイヤーは、自動車関連を中心とした媒体で実行委員会が組織され、そこから推薦された人物が選考委員となり選考する。私もその中のひとりで、普段モータージャーナリストの活動の中でノミネート車に触れ、それを評価している。

ちなみに、今回のノミネートは2014年10月1日から今年の10月31日までに発表または発売されたもので、年間の販売台数が500台以上見込まれる車両となる。台数に規定があるのは限定されたマニアックなものを省く意味がある。1台や2台のワンオフモデルまで網羅するのは難しいからだ。60名の選考委員がそのステアリングを握るのは現実的ではない。

では今回の傾向だが、総合点数からもわかるようにロードスターが絶対的な存在であったわけではない。ホンダS660と接戦だったし、輸入車も点は割れた。その意味ではどれがとっても不思議ではなかった。

ただ、業界全体を眺めたときマツダのようなサイズの会社がロードスターみたいな限られたマーケットを対象とした嗜好性の強いクルマを作り続けていることは高く評価される。それもこのところの彼らの作品がそうであるように、運転する楽しさと環境への配慮を同時に高い次元で行っているのだから立派だ。これは私を含め選考する立場の人間が日々感じていることと言えよう。

九島辰也

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