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No Bike, No Triathlon ! 〜 バイク選びのポイント 前編 〜

予算によって異なる様々なパーツ

▶︎コンポーネント
シフトレバー、ブレーキ、フロント変速機、リア変速機、スプロケット、クランク、ボトムブラケット、チェーンという主要構成部品の総称をコンポーネントと言います。シェアナンバーワンの日本ブランド「シマノ」を例にあげると、コンポーネントのグレードにより価格差が生じます。

最上位グレードのDURA-ACE、次にULTEGRA、105、TIAGRA、SORAと続き、レースに出るなら最低105というのが常識です。このコンポーネントの違いで数万円程度づつ異なってきます。さらに、2009年にシマノはDi2(デジタル・インテグレイテッド・インテリジェンス)コンセプトノモト、コンポーネントにエレクトリック変速システムというイノベーションを組み込み、いわゆる電動変速システムが自転車の世界に登場したのです。2011年のツールドフランスでは個人総合1位、2位、3位と表彰台を独占し、そのずば抜けた操作性能、信頼性、勝つための圧倒的なアドバンテージを見せつけました。

SHIMANO105 コンポーネント
SHIMANO105 コンポーネント

そもそもデュアルコントロールレバーというものはシマノが世界で初めて開発しました。レバー毎動くのはシマノのみ。ブレーキレバー毎動かしシフトチェンジを行います。それまでのツールドフランスは全てカンパニョーロでしたがその歴史を塗り替えたのです。ちなみにカンパニョーロのブレーキレバーはブレーキのみの機能で、ギアを重くするのは親指レバーを使うのです。また、もう1つのブランド、スラムはブレーキレバーはカンパニョーロと同様、変速は一本のレバーを手前・奥に動かすというシステムです。

▶︎フレーム
バイクの重量やルックスの大部分を占めるフレーム。代表的な素材は以下の3種類。軽いほど値段が高いというのがフレームの常識ですが、多くのトライアスリートの方はカーボンを好む傾向が高いです。

・カーボンファイバー(高価でハイスペック、軽くて強く振動吸収も抜群、比重が軽く飛行機やレーシングカーでも多用されている素材)
・アルミニウム(クロモリと比べて軽量でカーボンよりも価格が安く最もポピューラーな素材)
・クロモリ(振動反動吸収が良い、職人が溶接、安価でオーダーメイド)

▶︎サドル
幅の広さの違いは、太もものサイズによって選び、初心者のサドルはキツイ前傾角度にしないことがポイント。重心をどこに置くかで選ぶサドルが変わってきます。骨盤のカタチは十人十色。自分に合ったサドル選びで、ずいぶんと快適性が変わり、特にロングディスタンスなどのレースでは、パフォーマンスにも大きな差が生じるはずです。今年もアイアンマンシェアNO.1サドルのISM はクッション性が良く、圧迫が少ないサドルです。また、最近ではCOBBサドルの人気も高く私もV-FLOWを愛用しています。

サドルは相性がありますから、ショップやクラブの練習会などでテストサドルを試してから購入するのがオススメです。

▶︎ハンドル
バイクの種類と同様の分類軸で整理すると、ドロップハンドルのロードバイクには主に以下3種類のハンドルがあります。

・コンパクトハンドル(レバーへの距離が短いため、操作性に優れる)
・アナトミックハンドル(握り位置が決められているため疲れにくい、初心者にもおすすめ)
・シャロー(丸)ハンドル(スプリンター、握った時に力が逃げにくくパワーが伝わりやすい)

また、TTバイクはブルホーンハンドルとなります。

いずれのバイクにも、DHバーという空気抵抗を減らすハンドルパーツがあり、TTバイクは基本は初めから装備することが多く、ロードバイクの場合は、ある程度操作やレースに慣れ、オリンピックディスタンスからミドル以上のレースに出場する段階で付けることが多いです。ハンドルもバイクの種類と同様、目的に応じて選ぶことになりますね。

DHバー
DHバー

▶︎ホイールとタイヤ
通常完成車で標準装備されているホイールはプレーンリム。一方、自分好みで選ぶ場合やある程度経験を積んでから買い足すパーツの代表がディープリムホイール。前方からの空気の流れがスムーズ、一方で横風の抵抗を受けやすいですが、トータルではやはり高速巡航性能が格段に向上するため、バイクタイムの短縮に大きく貢献すると言われています。

また、タイヤに関してもいくつか種類がありますので、ご紹介します。

・クリンチャー(中にチューブが入るため、大きな損傷が無い限りパンクの補修が簡単)
・チューブラー(タイヤにチューブが縫い込まれているためパンクなどトラブル時の補修が大変だが、グリップ性能に優れ、トップ選手をはじめパフォーマンス重視のトライアスリートはこちらを好む傾向があります)
・チューブレス(専用のリムから直接空気を入れリムとタイヤの突起部分でロックさせるタイプで最近増えてきているタイプ)

▶︎ペダル
レースではビンディングペダルがスタンダード。慣れるまでフラットペダルを利用される方もいますが、大人の方であれば、最初からビンディングペダルを購入して練習したほうが習得も早く、レースでのパフォーマンスにも大きなインパクトがあるでしょう。また、ビンディングペダルでバイクに乗れば、固定されたフォームで長時間足の運動をすることで、股関節の可動域が広がり、またフォームも安定するためランニングのパフォーマンスにもプラスの影響があります。

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関口秀之

栃木県宇都宮市出身。1991年専修大学卒業。2009年3月早稲田大学大学院スポーツ科学研究科トップスポーツマネジメントコース卒業。2010年4月22日「青山トライアスロン倶楽部」設立。2012年6月青山トライアスロン倶楽部大阪スタート。公益社団法人日本トライアスロン連合事業広報チーム委員および港区トライアスロン連合理事長として、トライアスロンの普及・育成活動に従事。

ゴール株式会社 代表取締役
一般社団法人EARTH 代表理事
港区トライアスロン連合 理事長
公益社団法人日本トライアスロン連合(JTU) 事業広報チーム委員
JTU(日本トライアスロン連合)中級指導員


関口秀之

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