ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

特別編① 究極のブラックカードの真相

ある意味、ブラック・プレミアム系カードホルダーにとって垂涎の的であるセンチュリオンですが、インビテーション制ですので誰もが持つことはできませんが、アメックス・プラチナのホルダーを対象に選ばれると言われています。ならば、「カードは頻繁に使っているし、そろそろ招待が届くのでは」と思う方もいるのでは? ところが、これも一筋縄ではいきません。

エンリッチ 菊地氏 

なんと、センチュリオンのホルダー数はあらかじめ決められていて、それ以上は増やさないというルールがあるようなのです。一説によると、数千人に限られるとか。よって、アメックス・プラチナのクレジットヒストリーがどれだけ優秀でも、定員が満たされていると、お呼びがかかることはありません。どれだけ魅力的なタワーマンションであっても、満室だと入居できないのと同じことです。

理由は、いくつか考えられます。他のブラック・プレミアム系カードと同様、センチュリオンホルダーにも専属のコンシェルジュがつき、日常生活からビジネスをサポートすると考えられますが、質の高いコンシェルジュを多く確保するのは難しく、無尽蔵にホルダーを増やすとサービスの低下、運営コストがひっ迫することも予想されます。ホルダーを制限してハイクオリティを維持するという方針なのでしょう。

しかしながら、「コストパフォーマンスに見合わない」「サービスを使いきった」、あるいはホルダーが逝去することで、空きは生まれるようです。センチュリオンを目指すなら、そういった時にインビテーションが得られるよう、つねに使い続けておくこと肝心です。とはいえ、これはアメックスなりに上級ホルダーを逃さないための、クレバーな戦略なのかもしれません(笑)。

 
ブラック・プレミアム系カードホルダーなら、誰もが一度は意識する「アメックス・センチュリオン」。最高峰だからこそ、ヒマラヤ山脈と同じく気軽に入山を許さないということか。気長に招待を待った方がよさそうだ。


エンリッチ コラムニスト 菊地崇仁 

菊地崇仁(きくち・たかひと)

北海道札幌市出身。1998年に法政大学工学部を卒業後、同年日本電信電話株式会社(現NTT東日本)に入社。社内システムの開発、Lモードの料金システム開発、フレッツ網の機器検証等に携わり2002年に退社。同年、友人と共に起業し、システムの設計・開発・運用を行う。2006年、ポイント交換案内サービス・ポイ探の開発に携わり、2011年3月代表取締役に就任。2013年、All About「ポイント・マイル」のガイド、ザイ・オンライン「人生を5%豊かにするクレジットカード活用術」のコラム、ペイメントナビへの記事提供を開始。2014年から東京バーゲンマニア「お金の貯まるカード活用術」のコラム、カカクコム、ECZine、日経トレンディネットへの記事提供を行っている。ポイント・マイレージに関して、テレビ・雑誌等でも活躍中。著書に『新かんたんポイント&カード生活 (自由国民社)』、『得するポイント(カード)の貯め方・使い方 (日本監督協会)』。ポイ探


菊地崇仁

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