ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

シンガポールでの教育事情

前回までのコラムでシンガポールに移住した理由と現地での生活ぶりについて紹介しましたが、今回はシンガポールの教育事情についてです。

弊社のお客様の中で、教育を移住理由の1つにあげる人が多くなってきています。特に、30代・40代の若い起業家の多くは、お子さんを幼少期から英語で教育することに関心が強く、東京23区の広さの島の中に20以上のインターナショナルスクールが点在するシンガポールは魅力的な環境に映るようです。

SGPRKL3_1
シンガポールのインターナショナルスクールの生徒は多様なバックグラウンド

シンガポールには英国系や米国系、カナダ系、オーストラリア系など様々な国のインターナショナルスクールがあるため、多様なカリキュラムの中から学校を選択できます。また、欧米の学校と違って人種や出身国が非常に多彩なため、日本人の子供がいじめのターゲットとなりづらいこともいいでしょう。

筆者の娘はアメリカンスクールに通っていますが、3歳のクラスでも中国語の授業が毎日あり、さらに中国の塾が数多くあるので、英語だけでなく中国語も多くの子供が流暢にしゃべれるようになることも、シンガポールでの教育の魅力と感じています。ほとんどのインターナショナルスクールは、シンガポールの広範なエリアにスクールバスを展開しています。お子さんが居るご家族がシンガポールで住居を探す場合には、子供を通わせる予定の学校のバスが家の近くに来るのか確認するようにしてください。

インターナショナルスクールだけでなく、ローカルの学校に通わせる日本人家庭も増えてきています。シンガポールの現地校のレベルは高く、OECDによる学力到達テスト(PISA)の2012年の結果でも、5つの項目の内、世界1位が2つ(デジタル数学的リテラシー、デジタル読解力)、2位が1つ(数学的リテラシー、1位が上海であるため国別では1位)、3位が2つ(科学的リテラシー、読解力)と素晴らしい実績を残しています。人口が全く違うので比較にどこまで意味があるのかは分かりませんが、日本の結果(4位が3つ、6位・7位が1つずつ)を大きく上回っています。

ただ、私たちは現地校に通うと英語がシングリッシュともいわれる強い訛りになることを恐れて、インターナショナルスクールを選びました。シンガポールに移住していることで有名な米国の投資家ジム・ロジャーズは娘さんをナンヤン小学校というトップクラスの現地校に通わせています。私たちのシンガポールのビジネスパートナーである日本人の方も上記のナンヤン小学校にお子さんを通わせているのですが、その教育水準は非常に高く、特に算数の進みの速さに両親が驚いていました。

岡村聡

Return Top