ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

一般財団法人ジャスト・ギビング・ジャパン理事 湯本 優 
社会貢献的なマインドは今後の時代のキーになる

小さくてもいい、より多くの人が
意識改革ができるプラットフォームを

新たなサービスをPRするには、しかけづくりも必要です。親交のあった長谷川理恵さんをはじめとした著名人やスポーツ選手、メディアの方にご協力いただきました。そして、第一号のチャレンジは古田敦也さんにトライアスロンをやってもらうことが実現。こうした話題づくりも成功し、何より一度体験すると良さがわかってもらえて、だんだんと世に知られることになりました。

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特に東日本大震災のときは、個人・企業問わず、僕たちのプラットフォームを利用して、たくさんの人が一歩を踏み出す機会になりました。そういう意識改革に関われたことは、本当にうれしかったですね。

僕自身やって気づいたことですが、寄付やチャリティは大きな金額を無理して出せばいいというものじゃない。小さくてもいいから、リアルに行動を起こして、何かしら気持ちをもって取り組むことが重要なんです。


一方、NPOの人達は、どうしても思いが優先になってしまい、現場に足しげく通うものの、活動資金のしくみづくりや多くの人の協力を得ることは後回しになりがちです。そこへ僕らのプラットフォームを提供できたことで、「今までお金で苦労してたけど、活動しやすくなった」「著名人が応援してくれたおかげで課題に注目が集まった」という声をもらえました。今後は、寄付してくれた人とNPOとのリレーションを築いて、僕たちも含めた三者がより良い関係をつくっていければと思います。

社会貢献をしていたから
得られた新たな視点

今、僕が拠点にしているLAは、売上の半分が寄付されるブランドが大流行しています。街では電気自動車をたくさん見かけるようになりました。つまり、単純にラグジュアリーなだけじゃなく、そこにサステナビリティやオーガニックといったキーワードが加わってこそ価値をもつ時代。環境へのやさしさや社会貢献が企業のブランド力を高めます。今後は、こうしたマインドとビジネスが両輪でまわっていく事業が伸びていくと思います。LAの風潮は、世界よりも5年早いといわれていますから、日本でも主流になると思います。

ビジネスに限らず国のあり方も変わっていくと思います。イギリスではNPO団体の力を借りて公共サービスを担っています。先進国ほど少子高齢化が進み、税金だけでは出口が見えない状況です。税金だけで賄えないものを、国民の善意で解決するというのは、ひとつの選択肢。こうした視点は、僕自身の数年先のビジョンを描くうえでのトリガーにもなっています。僕がめざすスポーツと予防医療においても、こうしたマインドを取り入れる展開ができればと思っています。


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湯本 優 Yu Yumoto

1978年千葉県生まれ。順天堂大学医学部卒業、医学博士。
マウンテンバイク「XTERRA」の元日本代表選手。
医師免許をもつプロアスリートとして、多方面で活躍中。
トップモデルやアスリートの個々の健康管理サポートやトレーニングプログラムの開発などを行う。
また、スポーツと健康に関わる講演を中心に、健やかなライフスタイルを提案し、子どもの教育活動にも力を注いでいる。



エンリッチ編集部

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