ポイ探の菊地崇仁氏が、エンリッチ読者のライフスタイルにマッチするクレジットカード、あるいはポイントサービスの付加価値を見出す本連載。今回は、キャッシュレス決済の動向を取り上げる。(1/3から読む)−−−

国のキャッシュレス決済比率は前倒しで達成
経済産業省の調べによると、2024年のキャッシュレス決済比率は42.8%でした。2025年までに4割程度にするという政府目標を、1年前倒しで達成した格好です。将来的には80%を目指し、必要な環境整備を進めるとしています。
民間におけるキャッスレス決済の導入も顕著で、いまやコンビニエンスストアやスーパーマーケット、ドラッグストア、家電量販店など、日常のあらゆるシーンでクレジットカード、電子マネー、コード決済が使える状況になりました。
加えて、2024年は実証実験も含め、バスや電車といった公共交通機関で、クレジットカードのタッチ決済への対応が進みました。2026年度以降はさらに加速しそうな勢いで、関東の鉄場事業者11社局(小田急電鉄株式会社、株式会社小田急箱根、京王電鉄株式会社、京浜急行電鉄株式会社、相模鉄道株式会社、西武鉄道株式会社、東急電鉄株式会社、東京地下鉄株式会社、東京都交通局、東武鉄道株式会社、横浜高速鉄道株式会社)は、今春以降にクレジットカード等のタッチ決済による後払い乗車サービスの相互利用の開始を目指しています。リリースによると、タッチ決済対応のカード(クレジット・デビット・プリペイド)や、カードが設定されたスマートフォン等を、自動改札機に設置された専用端末にかざすことで利用できるとのこと。Visa・Mastercard・JCB・American Express・Diners Club・Discover・銀聯の7ブランドが対応する予定です。
ただし、ここにJR東日本は含まれていません。同社はSuicaを軸としたICカードによるキャッシュレス戦略を進めており、現時点で私鉄などと足並みを揃えられない事情があるからです。そう考えると、日常的にJR東日本を利用する人の内、どれだけがタッチ決済を利用するでしょうか。また、SuicaやPASMOなどの国内交通系ICカードが採用している非接触ICカード技術の「FeliCa」の処理速度は極めて速く、とりわけ通勤・通学時に混雑する都市圏において、利便性の高さは否めません。私も私鉄でタッチ決済を試しましたが、ICカードのスピードに慣れているので、タイムラグを感じました。結局のところ、定期券としても利用できるので交通系ICカードの利用を継続する人が大半で、タッチ決済を使うのは、普段は電車を利用しない層やインバウンドになると思います。
一方、国の旗振りがあるので、水道光熱費などのインフラでは、さらにキャッシュレス決済が進むでしょう。公共施設も同様です。ちなみに、以前運転免許証の更新にいったところ、手数料の支払いはクレジットカードや交通系IC、電子マネー、コード決済など、さまざまな方式に対応していました。
導入する側も現金の管理コストや盗難リスクは軽減します。人手不足にも対応できるので、あらゆるシーンでキャッシュレス決済は、ますます進むでしょう。消費者としてもポイント付与の対象になれば、メリットを得られます。さらなるキャッシュレス化も、2026年のトレンドでしょう。
−−−政府の目標を前倒しする形で浸透している、キャッシュレス決済。今後も、現金を必要としない場は増えそうだ。次回、1月最後はポイントプログラムの動向について解説する。









